「神が見えなかった」。ガガーリンは人工衛星から天上の世界を垣間見たが、「神」には出会わなかったというのだ。これは、宗教を弾圧した無神論の国ソ連のイデオロギーと結びつく形で流布していった。
前出の著書(ガガーリンの著書「宇宙への道」)には「多くの人に空の上で神を見たかと尋ねられた。私の答えは人々をがっかりさせ、彼らの信仰を揺るがすことになった」とある。ただ、フィラトワさん(英雄の姪で、ガガーリン記念博物館の館長タマーラ・フィラトワさん)は、これはガガーリンの気持ちを表したものでないと断言する。「叔父は洗礼を受けていたし信心深かった」。世間に広まるイメージとは全く逆の英雄の心の内を強調した。
英雄の名言 知らぬ祖国
ちきゅう時の散歩
1923~68
by 緒方賢一
讀賣新聞
2013年1月25日 読売新聞
新聞は『英雄の名言 知らぬ祖国…ガガーリン(1923~1968)ロシア』
ネットは『孫文の遺志継ぐ「国母」…宋慶齢(1893~1981)上海』
http://www.yomiuri.co.jp/otona/trip/earth/