shinichi Post author15/08/2013 at 10:24 am 光る海 by 原雅幸 写実絵画、リアリズム絵画、細密画など、こういう絵の呼び方はいろいろあるのだけれど、「生まれ育った故郷の風景を、記憶だけを頼りに描いた」絵をそんなカテゴリーに入れていいものか。風景画と呼ぶこともできない。 今はもう失われてしまった風景、1976年頃の大阪南部の風景、田園が広がり、ある意味取り残されてしまった場所。 今では「光る海」の代わりに関西国際空港が、「田園」の代わりに四角いビル群が視界を埋める。 原雅幸は「この風景が、私の原風景になった」という。この風景が原雅幸を画家にしたのだろう。 「風景画にとって一番大事なもの、それは思い出だった」という原雅幸は、今、イギリスで絵を描き続ける。 今の日本で育っていたら、原雅幸という画家は生まれていなかった。 今の日本には、原雅幸が描きたい風景はない。 原雅幸はイギリスという場所を見つけ、絵を描き続ける。 Reply ↓
光る海
by 原雅幸
写実絵画、リアリズム絵画、細密画など、こういう絵の呼び方はいろいろあるのだけれど、「生まれ育った故郷の風景を、記憶だけを頼りに描いた」絵をそんなカテゴリーに入れていいものか。風景画と呼ぶこともできない。
今はもう失われてしまった風景、1976年頃の大阪南部の風景、田園が広がり、ある意味取り残されてしまった場所。
今では「光る海」の代わりに関西国際空港が、「田園」の代わりに四角いビル群が視界を埋める。
原雅幸は「この風景が、私の原風景になった」という。この風景が原雅幸を画家にしたのだろう。
「風景画にとって一番大事なもの、それは思い出だった」という原雅幸は、今、イギリスで絵を描き続ける。
今の日本で育っていたら、原雅幸という画家は生まれていなかった。
今の日本には、原雅幸が描きたい風景はない。
原雅幸はイギリスという場所を見つけ、絵を描き続ける。