全国出版協会出版科学研究所の『出版指標年報 1985年版』では、1980年代前半までのムックの特徴として、以下の3つの点を挙げている。
- 雑誌は基本的に出版社は在庫も持たないが、ムックは長期的に販売を意図して書籍のように注文に応じて販売がなされる。
- 雑誌は返品期限があるため、書店に置かれる期間が限られるが、ムックには返品期限がない。
- 内容は「増刊や別冊となる雑誌本誌と同じ内容のもの」「同じワンテーマに絞ったもの」「書籍と変わらないもの」の3種類に大別される。
川井良介は『出版の検証 敗戦から現在まで 1945-1995』で、1990年代後半の時点でムックの特徴を6つ挙げている。
- 雑誌コードを使うことで雑誌の流通を使える。
- 書籍よりも部数を多く出すことで価格も安価である。
- 原則として広告が入れられない書籍に対し、広告収入も見込める。
- 外注の編集プロダクションによる制作費のコストダウンが可能。
- 販売日や刊行数、価格が雑誌よりも自由に設定できる。
- 返品期限を設けず長期に販売できる。
ムック (出版)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ムック_(出版)
ムック (mook) は、雑誌と書籍をあわせた性格を持つ刊行物のことである。magazine の m- と book の -ook のポートマントー。
普通の雑誌と異なり、書籍としてISBNコードが付される。同時に雑誌コードも付されることもあり、その場合は「ムック誌」という雑誌形態別コードを用いて、6から始まる5桁の数字と号数を表す2桁の数字が使われる。流通上の扱いは雑誌コードが付くか付かないかで変わる。