軽井沢、日の暮れ。駅では乗客に氷の接待をしていた。東京では朝鮮人が暴れ廻っているというような噂を聞く。が自分は信じなかった。
松井田で、警官二三人に弥次馬十人余りで一人の朝鮮人を追いかけるのを見た。
「殺した」すぐ引き返して来た一人が車窓の下でこんなにいったが、あまりに簡単過ぎた。今もそれは半信半疑だ。
高崎では一体の空気がひどく険しく、朝鮮人を七八人連れて行くのを見る。
**
そして大手町で積まれた電車のレールに腰かけ休んでいる時だった。ちょうど自分の前で、自転車で来た若者と刺子を着た若者が落ち合い、二人は友達らしく立ち話を始めた。
「―叔父の家で、俺が必死の働きをして焼かなかったのがある―」刺子の若者が得意気にいった。「―鮮人が裏へ廻ったてんで、すぐ日本刀を持って追いかけると、それが鮮人でねえんだ」刺子の若者は自分に気を兼ねちょっとこっちを見、言葉を切ったが、すぐ続けた。「しかしこういう時でもなけりゃあ、人間は殺せねえと思ったから、とうとうやっちゃったよ」二人は笑っている。ひどい奴だとは思ったが、平時そう思うよりは自分も気楽な気持ちでいた。
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トリチウム
水産庁
トリチウムは主に、酸素と結びついたトリチウム水として、海水、淡水のほか、雨水や水道水といった環境中に普通に存在し、私たちの体内にも常に数十ベクレルのトリチウムが存在しています。
トリチウムの出すβ線は、紙1枚でさえぎれるほど弱い放射線です。
トリチウム1ベクレル当たりの人体への健康影響の程度(実効線量係数)は、セシウム137の約700分の1です。トリチウムの影響は、食品中において考慮する必要がないと考えられるため、食品の基準値の規制対象には含まれていません。
人や魚介類に取り込まれたトリチウムは、ほとんどが水と同じ挙動を示し、比較的速やかに体外に排出され、体内に蓄積されず、濃縮もされません。
経済産業省
トリチウムは水素の仲間で、日々自然に発生しているものです。
そのため、水道水や雨水、私たちの体の中にも含まれており、「自然界にも広く存在する放射性物質」です。
トリチウムが出す放射線のエネルギーは非常に弱く、紙1枚でさえぎることができます。
トリチウムは、世界中の多くの原子力施設から海に放出されていますが、施設周辺からは、トリチウムが原因とされる影響は見つかっていません。
トリチウムが出す放射線のエネルギーは非常に弱く、紙1枚でさえぎることができます。そのため、体の外にある放射性物質から人が影響を受ける「外部被ばく」は考えられません。
トリチウムを含んだ水を体の中に取り込んだ場合も、水と一緒に速やかに体外に排出され、特定の臓器に蓄積することもありません。そのため、体の中にある放射性物質から影響を受ける「内部被ばく」も他の放射性物質と比較し小さいです。
環境省
トリチウムは「三重水素」と呼ばれる水素の放射性同位体で、身の回りでは水分子に含まれるかたちで存在するものが多い。トリチウムが出すβ線のエネルギーは小さく、紙一枚で遮蔽可能である。
トリチウムは水分子の一部になって存在しているため、多核種除去設備等での除去は困難です。トリチウムは、原子力発電所を運転することで人工的に生成される以外にも、自然界で宇宙線により生成されます。
トリチウムが出すβ線はエネルギーが小さく、紙一枚で遮蔽が可能です。そのため外部被ばくによる人体への影響は考えられません。また、トリチウムを含む水は、生物学的半減期が10日で、体内に取り込んだ場合も速やかに体外に排出され、特定の臓器に蓄積することもありません。
東京電力
トリチウムの多くは他の水素と同じように酸素と結びつき、「水」のかたちで存在しています。
トリチウムは、身のまわりに広く存在しています。
宇宙から降り注ぐ宇宙線により日々あらたに生成され、雨水や河川、水道水の中にも1リットルあたり0.1 〜1ベクレル※1のトリチウムが含まれています。
また、国内外の原子力施設でも放射線により生成されています。
トリチウムは、他の放射性物質と比べて人体への影響は低いと言われています。放射線のエネルギーが弱く、皮膚を通ることができないため、外部被ばくによる影響はほとんどありません。また、内部被ばくにおいても、トリチウムは水と同じように体外へ排出されるため、体内で蓄積・濃縮されないことが確認されています。
失われた30年(ウィキペディア)
日本においてバブル崩壊後の1990年代初頭からの「失われた20年」を経て、高度経済成長(実質経済成長率が約10%以上)や安定成長期(実質経済成長率が約5%以上)の頃のような経済成長率・景気拡大が起こらない場合、「失われた30年」になってしまう可能性もあるという声もあり、2016年の時点で既にそうなっていると述べている者もいた。
ムーディーズのエコノミスト、ファラツ・サイードはリポートで、日本の経済低迷(いわゆる官製不況)が続き、「アベノミクス」が日本の成長エンジンに再点火することをせず、インフレターゲットも達成する意志が無いため、賃金上昇は小幅にとどまり、日本は次の失われた10年(いわゆる「失われた40年」)に向かうと指摘した。
この30年間の中には「いざなみ景気」と呼ばれていた2002年-2008年の7年間も含まれているが、「歴代最長の景気」と言われているにもかかわらず国内総生産の成長は微増に留まったこと、この間に消費税や社会保険料が引き上げられたことから、機関投資家を除いて経済成長の恩恵を受けることはなかった。
言葉の形骸化
言葉が中身を失って殻だけになってしまう
「重く受けとめる」
「注視していく」
そんな言葉を使っているうちに
そこに詰まっていたはずの意味が
なくなってしまった
不祥事があったときのコメントはいつも同じ
「皆様には多大なご心配とご迷惑をおかけして 申し訳なく感じております」
「ご批判を真摯に受けとめ コンプライアンスの徹底に努めてまいる所存です」
形骸化がいつのまにか定型化して
読まされるほうは もはや
読もうという気持ちにすらならない
言葉の形骸化
思考の不在
確かに悲しい
ただそれは 表面的なことで
本質的には「社会が痩せている」ということに尽きる
お隣の韓国では多くの人に詩が読まれ
言葉が豊かになっていっている
中国では言ってはいけないことが多いためか
言葉のなかに多くのニュアンスが込められるようになっている
アメリカ化なのかなんなのか
日本では語彙は減り
ひとつの単語にひとつの意味しか持たせないような
そんな悲しい状況が広がっている
ただひたすら 悲しい
反米 親米 嫌米 媚米
戦争でアメリカに負けてから長いあいだ巧妙に占領されてきたから
日本人のなかにはアメリカに対する複雑な感情が入り混じっている
理不尽を前にして声高にアメリカの不正や不当を叫んでみたり
大好きだといってアメリカのファッションで身を固めてみたり
大嫌いだといってハンバーガーにまで八つ当たりしてみたり
長い物には巻かれろとばかり両手を上げてすり寄ってみたり
ひとりひとりのなかにもいろいろな感情が入り混じっている
反米の人がアメリカの歌を口ずさむとか
親米の人がアメリカ製品を買わないとか
嫌米の人がアメリカへの旅を楽しむとか
媚米の人がアメリカに意見すると言っているとか
僕のなかでも入り混じってこんがらがっていて
普段の言動から反米だと思われているとか
入院して聞いていた歌はぜんぶアメリカの歌だったとか
アメリカの大統領がみんな嫌いだとか
アメリカの基地の周りをうろつくのが好きだとか
アメリカといってもひとつではないからアメリカが好きとか嫌いとか言えたりはしない
アメリカがこんなに気になるのは
戦争に負けたからなのか
占領され続けたからなのか
日本人がアメリカにすり寄っているからなのか
アメリカのメディア操作のせいなのか
アメリカが好きとか嫌いとかいいとか悪いとかが入り混じった感情は
日本は素晴らしいとか日本は美しいの大合唱よりはずっと気持ちがいいけれど
アメリカの政府もアメリカの外交もアメリカの諜報機関もアメリカのメディアもなくて
日本の政府も日本の外交も日本の諜報機関も日本のメディアもなかったら
どんなにいいだろう
韓国の政府も韓国の外交も韓国の諜報機関も韓国のメディアもなくて
中国の政府も中国の外交も中国の諜報機関も中国のメディアもなくて
ロシアの政府もロシアの外交もロシアの諜報機関もロシアのメディアもなくて
北朝鮮の政府も北朝鮮の外交も北朝鮮の諜報機関も北朝鮮のメディアもなかったら
どんなにいいだろう
どの政府に捕らえられることなく
どの外交に関わることなく
どの諜報機関にマークされることなく
どのメディアに取り上げられることなくすごせたら
それがいちばんいい
日本の美(中井正一)
日本の神話で、いちばん印象の深いものは、あの天の岩戸の巌の扉が、静かに開いて、さやけさをきわめた清らかな光が、闇をきり裂いていくあの瞬間である。暗いもの、ただよう重くるしいものが、人々の笑声の中に、きりさかれて、清い清々しい光の中によみがえっていく瞬間はまことに美しいかぎりであります。
日本語では、「ああきれいだ」とよくいいます。
この「きれい」ということばは、さっぱりとしたすがすがしいもの、滞ったもの、重くるしいもの、暗いきたないもの、何か殻のようにこびりついたものが、何にもなく、「蛇の目をあくで洗ったような」ということわざがありますが、清くけろりとしたもののことをいうのであります。
あの人のやりかたが「きれいだ」というのも、そんな歯切れのよいやりかたのことをいうのであります。これ見よがしの、もったいぶったひねくったものが、ほんに匂いのようにあっても、人々はそれを「きれい」だとはいわないのであります。
厚生労働省 人口動態統計
日本という国
公営ギャンブル売上 | 7兆9,606億円 |
競馬売上 | 4兆3,190億円 |
中央競馬売上 | 3兆2,539億円 |
地方競馬売上 | 1兆0,651億円 |
競輪売上 | 1兆0,908億円 |
競艇売上 | 2兆4,432億円 |
オートレース売上 | 1,075億円 |
くじ売上 | 9.247億円 |
宝くじ売上 | 8,133億円 |
スポーツくじ売上 | 1,114億円 |
パチンコ業売上 | 14兆6,000億円 |
パチンコ売上 | 8兆2,000億円 |
パチスロ売上 | 6兆4,000億円 |
ゲーム業売上 | 1兆8,706億円 |
家庭用ゲーム機売上 | 5,705億円 |
スマホゲーム売上 | 1兆3,001億円 |
防衛関係費 | 5兆1,788億円 |
生活保護費 | 3兆8,000億円 |
文教関係費 | 4兆0,296億円 |
科学技術振興費 | 1兆3,673億円 |
Global Gender Gap Index Indicators 2023
蛙化現象
蛙化はそのまんま「カエルカ」と読む。 今まで片思いで好きだった相手が自分のことを好きだとわかったとたん恋心が冷めてしまい、相手が一転カエルのように見えて嫌悪感を感じる現象のことをいう。
Dollar to Japanese Yen forecast
Year Month | Open | Low-High | Close | Mo,% | Total,% |
2023 June | 139.30 | 138.78-145.64 | 143.49 | 3.0% | 3.0% |
2024 June | 158.48 | 153.23-158.48 | 155.56 | -1.8% | 11.7% |
2025 June | 174.50 | 169.64-174.80 | 172.22 | -1.3% | 23.6% |
2026 June | 179.24 | 173.10-179.24 | 175.74 | -2.0% | 26.2% |
2027 June | 174.39 | 172.62-177.88 | 175.25 | 0.5% | 25.8% |
広島サミット(日刊スポーツ)
広島サミットとは何だったのか。空前の警備に世界の首脳が集い、首相・岸田文雄は「我々の子どもたち・孫たち・子孫たちが核兵器のない地球に暮らす理想に向かって、1歩1歩、現実的な歩みを進めていきましょう」と発言、G7首脳宣言では「核兵器のない世界という究極の目標に向け取り組みを強化する」がうたわれたものの、内容は核保有・核依存を肯定したもので、いわば被爆地・広島や広島市民を否定したと取られても仕方あるまい。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領の参加で西側の結束、決起大会となり、広島で開いた意味は薄れた。ことに議論がウクライナへの武器供与など武器支援など前段の首脳宣言と逆の議論が進んだことで、ブラジルのルラ大統領などの発言が対ロシア圧力一辺倒の議論の中、光るものになった。
スーダラ節(青島幸男)
酒 |
チョイト一杯の つもりで飲んで いつの間にやら ハシゴ酒 気がつきゃ ホームのベンチでゴロ寝 これじゃ身体に いいわきゃないよ 分っちゃいるけど やめられねぇ |
馬 |
ねらった大穴 見事にはずれ 頭かっと来て 最終レース 気がつきゃ ボーナスァ すっからかんのカラカラ 馬で金もうけ した奴ぁないよ 分っちゃいるけど やめられねぇ |
女 |
一目見た娘に たちまちホレて よせばいいのに すぐ手を出して ダマしたつもりが チョイとだまされた 俺がそんなに もてる訳ゃないよ 分っちゃいるけど やめられねぇ |
愛国心(森嶋通夫)
愛国心とは何であるか。・・・私の祖父や父や私自身、その枠組みの中で生活し、喜び、祝い、苦しみ、かつ悲しんだ日本という「民族国家」はやがて力を失い、他の国同様、広域共同体の中に吸収されてしまうであろう。そういう時がいつ来るか断言はできないが、ヨーロッパでは次の世紀の前半、東アジアでは後半に来ると考えるのが穏当である。いまは過渡期にあるのだ。
だから愛国心も過渡期にあると考えてよい。・・・これからの若い人達は、共同体の中にいき、それを生かすために生きるという時代への入口をやがては経験しなければならない。そういう子供たちを教えるのだという気持ちを持てば、子供たちにはどこに行っても通用する真実を教えておかねばならないという気を教師たちは・・・もつ筈である。
人口減少社会(山崎史郎)
「社会的孤立」の問題が「少子化」につながり、最後は「人口減少」にまで至ったと考えています。その点で、人口減少の問題と、社会的孤立や格差の問題は、切っても切り離せない関係にあり、対策も重なり合う面が多いのです。
日本の人口減少(日沖健)
人口減少楽観論者は、通勤地獄・交通渋滞の緩和など人口減少のメリットを強調します。悲観論者は、年金・医療の財政難などデメリットを強調します。お互いが言いっぱなしの状態です。
たしかに、メリット・デメリットには多数の項目があり、一つひとつを正確に把握し、総合的に比較するのは、極めて困難です。ただ、国の資産と負債の状況に目を向ければ、大まかな結論が見えてくるのではないでしょうか。
楽観論者が言うメリットは、人口減少で社会インフラなど1人当たりの資産が大きくなる(=資産当たりの利用者数が減る)ことです。悲観論者が言うデメリットは、社会保障費など1人当たりの費用が増すことです。
少子化による労働力人口の減少で、すでに人手不足が深刻化しています。飲食店・コンビニ・建設・介護といった業種は、外国人労働者抜きではもはや事業が立ち行かない状態です。
いまのところ、中国・ベトナム・インドネシアなど近隣の発展途上国から日本に出稼ぎに来てくれています。しかし、今後これらの国の給与水準が上昇したら、他の先進国と比べて賃金が低い日本は、見向きもされなくなるでしょう。
このように、人口減少社会では、資金も人材も十分に集まらなくなります。この状況では、現在の豊かな生活はもちろんのこと、最低限の生活を維持することすら困難になってしまうのです。
淺田正一郎(元三菱重工業 宇宙事業部長)
第2段エンジンは、H2AやH2Bといったこれまでのロケットを踏襲したもので、使用実績もたくさんある。信頼性も高く、いかなる状況下でも着火するシステムなので、これが着火していないということは、エンジンの問題ではなく、着火信号が行っていない、ということだろう。過去に第2段エンジンが燃焼しなかった例は聞いたことがない。
第1段エンジンに燃焼などの指示はできているので、第2段エンジンを制御するコンピューターの問題だと思われるが、現時点では原因について何ともいえない。
日本にとってインパクトが大きい。ロケットの打ち上げがうまくいかないこととともに、人工衛星が打ち上げられないことが非常に痛手で、諸外国に遅れをとることが懸念される。原因究明によって自分たちが把握できていなかったことを見つけることになると思うが、次の打ち上げに反映し、信頼性の高いロケットに仕上げてほしい。
経済成長(人口減少・生産性停滞の場合)
人口減少が継続し、生産性が停滞した場合には、2040年代以降マイナス成長となると見込まれる。2010年代に米国の7割程度の水準にある一人当たり実質GDPは、2050年代には米国の6割程度まで低下する。社会保障を支えるための家計の潜在的負担(財政赤字による将来的な負担も含めて考えた負担)が、所得の半分を超すなど、厳しい状況が続く。また、所得の伸びが低迷することから、現役一世帯当たりの実質消費増加率が2050年代までには現在の半分程度まで落ちるなど、生活水準の向上を期待することが難しくなる。さらに、この場合には、人口・経済相互が負の影響を与え合う「縮小スパイラル」に陥ってしまうリスクがある。これは、人口減少により、生産を決める要素である、労働、資本、生産性のすべてがマイナスに寄与し、そして経済が縮小することがさらに人口に減少圧力をかけ、この負の連鎖が続く状態である。このリスクが現実のものとなった場合、生活水準の低下は避けられないことになる。
子どものしつけ法(Gymboree)
近年では子どもと一緒になって問題のある行動を正していくタイムインの方法が主流になってきています。癇癪を起こした子どもは言うことを聞かず自分勝手なことを言いがちです。親としても荒々しく怒ってしまいたくなることもありますが、冷静に接することで子どもと良い関係を築けます。
子どもをひとりにして考えさせることも大事ですが、愛情を持って一緒に問題を解決するという姿勢が何より大切です。
日本の出生数
合計特殊出生率(日本経済新聞)
合計特殊出生率 1人の女性が生涯のうちに産む子どもの数の平均。15~49歳の女性が産んだ子どもの数を、それぞれの年齢別の人口で割って合算する。専門家によって用法に違いはあるが、1.5未満が「超少子化」とされ、1.3未満はさらに深刻な区分となる。
日本は終戦直後は4.0を超えていた。1947~49年生まれの「団塊世代」が20代後半になった75年に2を割り込み、低下傾向が続く。95年に1.5を下回り、05年には過去最低の1.26を記録。近年は1.3台で推移する。人口を維持するには2.06~07が必要とされる。日本は国境を越える人口移動が乏しく、将来の人口規模は出生率でほぼ決まる。
先進国を中心に各国も低下基調にある。結婚や出産に対する価値観の変化や子育て費用の増加などが背景にある。ただ保育関連政策を手厚くしたスウェーデンなどは日本より高い出生率を保つ。少子化は将来の人口減に直結する。労働力や経済力の低下を招くほか、現役世代が支える構図の社会保障制度の維持が困難になり、社会全体の活力を低下させる。
低欲望傾向
結婚しない、子供を産まない、消費しない。日本は低欲望社会に陥っている。
2017年の日本の出生数はわずか94万1000人、統計開始以来の最低水準となった。また、2017年の婚姻件数は60万7000組で、戦後最低となった。
大前研一は、「物価が低くても、消費を刺激できない。経済に大幅な成長は見られず、銀行の貸付金利が引き下げられ、30歳以下の住宅購入者の数は年々減少している。若者は物欲と成功意欲がなく、車と高級品に興味を示さず、オタク文化が流行し、1日3食を適当に済ませている」と話す。
荒川和久は、2035年までに日本人の約半数が独身で、日本は「超独身社会」になると見ている。荒川は、「低所得の男性はもちろんのこと、高所得の女性は経済的に自立しているため、結婚する必要はないと考える。家庭を中心とした体制は崩れつつある」と話す。
「ミニマリズム」も日本人の物欲低下を促している。消費主義の妨害、本質回帰の思潮が流行するほか、日本の多くの若者が「人と比べず、人目を気にするのではなく限られた収入でお金を使う」という生活の原則を受け入れ始めている。
社会経済の発展の面から言うと、低欲望社会は一種の健康的な現象とは言い難い。これはドミノのように産業チェーン全体に影響し、社会を巨大な危機に陥らせる。
このような社会的雰囲気は、高齢化、少子化を深刻化させ、労働力不足と消費萎縮問題に拍車をかける。
「未婚族」の増加は家計消費の減少に繋がり、出産意欲の低下は乳幼児関連商品の市場を萎縮させる。長期的な目でみれば、出産意欲の低下は人口減少が解決困難であり、潜在的な労働力と消費層も減少することを意味する。
「未婚族」の若者以外もシンプルな生活を送るようになり、日本の消費に打撃を与えている。例えば、住宅や車の購入を検討する若者は少なく、この状態が続けば日本の不動産業、自動車業、家電業も巨大な危機に直面することになる。
教育と愛国(斉加尚代)
国債累増(渡瀬義男)
わが国の歩みが示すように、国債の大量発行下にあっても、そのインパクトを緩和する制度・環境を政策的に整備することは不可能ではない。低成長期や不況期にあって資金余力のある金融機関が貸出よりも国債投資に活路を見出す場合、しかもその余力を生み出すような潤沢な資金供給を中央銀行が続ける場合、また、財政当局の国債政策が精緻化されて公募発行が広く浸透している場合、さらに家計貯蓄の豊かさがそれらの根底にあり、公的部門が大きな受け皿を提供しているような場合、一国における「国債消化力」が弾力に富むことは確かである。ただ、それが無限大でないことは改めて強調しておかなければならない。
国債発行において持続不可能な地点・状況を一義的に特定することはもちろんできない。しかし、①国民経済の成長力と規模、②家計貯蓄率の高さ、③企業金融の状況、④資本市場における大衆化・国際化の進展具合、⑤当該国債および国債政策に対する内外からの信認・評価・格付け等、諸々の条件で決められる限度、いわば「危険水位」は存在するはずである。この危険水位に近づいたとき、政策対応によって遅速はあっても国債にリスク・プレミアムが生じることは避けられない。償還能力に疑問符が付けられ、将来におけるインフレ昂進が予想されて、金利への上乗せが生ずるからである。そうなると、市場の安定を泥縄式に確保するのは難しい。それゆえにこそ、その手前の時点で、財政規律と歯止め装置を機能させ発行量の削減を図る、着実に残高を減らす、これを可能にする経済基盤作りと財政改革を行う、という基本姿勢が肝要なのである。現状に当てはめるなら、景気回復最優先の「非常時」にあっても長期の視点から財政規律と財政再建ビジョンを堅持する、ということである。最後に付け加えておきたいのは、日銀引き受けのような「禁じ手」に手を染めないことの重要性である。財政と中央銀行への国民の信頼はそこから生まれるのではないだろうか。想起されるのは戦前の高橋是清蔵相である。昭和7(1932)年11月、日銀引き受け発行を創始した高橋蔵相は、これを「一時の便法」としていた。すなわち、国債発行の漸減方針とセットであった。しかし、ひとたび開かれた水門からの奔流は2・26事件の弾雨となって蔵相をなぎ倒し、最終的には戦後インフレと化して国民に惨害をもたらしたのであった。
文部科学省
文部科学省が GIGAスクール構想を発表し
予算措置により大きなお金が動く
いろいろな業者が 大きなお金に群がって
構想は大きなものになってゆく
文部科学省は 学校における1人1台端末環境が実現することで
GIGAスクール構想が推進されるという
問題は貧富の差と地域の格差なのに
そういったことには一切触れようとしない
ICTを知らない大人たちが 教え
ICTと共に育った子どもたちが 教わる
その滑稽さを 誰も言わない
文部科学省は 指導という名の下に 日本国という filter bubble を作り
その中に 子どもたちを閉じ込めようとする
子どもたちは echo chamber の中で
12の徳目を学び 臣民になる
ヨーロッパでは 宗教を信じていた子どもたちが
18歳くらいから宗教を信じなくなる
日本でもきっと 教育を信じていた子どもたちが
18歳くらいから教育を信じなくなる
新聞やテレビを見なくなった人たちは
誰かに惑わされることなく
自由に考え 自由に暮らす
押し付けられた自由から自由になって
本当の自由を知れば
人は自由になる
押し付けられた幸せから自由になって
本当の幸せを知れば
人は幸せになる
人が自由になり幸せになれば 国なんて どうなってもいい
文部科学省なんて 消えてしまってもいい
田中淳夫
日本だけが金利を上げられない理由(岩崎博充)
日銀の懸念をピックアップすると、ざっと次のようになる。
① 当座預金残高への利払い発生懸念
② 金利上昇=保有する国債価格下落によるバランスシート悪化への懸念
③ 金利を上げても止まらない円安への懸念
④ 金利高=景気後退からくる日本政府の財政に対する懸念
⑤ 国内のゾンビ企業破綻に対する懸念
⑥ アベノミクス神話に対する懸念
杉本刃物
三級職試験(四方修)
どこの国でもそうですが、日本も昔から(明治時代から)「高等文官試験」というキャリアとノンキャリアを区別した試験がありました。敗戦後、「高等文官試験」という昔のキャリアの試験はなくなりましたが、すぐに国家公務員の上級職試験として昭和二十三年から復活しました。しかし、GHQから「警察庁だけはまかりならん!」ということで、警察庁は上級職(キャリア)採用試験をやることを禁じられました。
しかし、われわれの先輩はなかなかしたたかで、こっそりと上級職試験を敢行したのです。「上級職」という名前を付けると睨(にら)まれるので、「三級職」という、いかにも下のほうの役職であると見せかけて、上級職試験をやりました。それが占領軍に見つかってしまい「けしからん」ということになり、警察庁の幹部がGHQに呼ばれ「止めろ」と言われました。しかし、再び昭和二十四年に、今度はさらにカモフラージュして、(キャリア合格者は幹部候補生ということで)最初から「警部補」という身分になるのではなく、一般と同じように「巡査から始める」という形にして上級職試験をやりました。それがまた見つかりまして「もう二度と許さん」ということで、二十五年のサンフランシスコ講和条約が結ばれる(日本の独立が回復される)までは警察庁では上級職試験をやれなかったということがございました。
既得権益(宮台真司)
自決前の三島由紀夫は「日本はからっぽ」と書いた。日本では一夜にして天皇主義者が民主主義者に豹変する。価値を貫く構えがなく、上と横を見てポジション取りをする。丸山眞男も同じことを言っており、近代という物差しから見た「日本人の劣等性」だと見ている。日本人は縄文の昔から「和を以て貴しとなす」で、自らを貫徹して闘うことより集団の調和を重んじてきた。そして江戸時代には移動が禁止され、人々は周りにいる人と一緒に一生を過ごすようになった。かくて御上に媚びる「ヒラメ」や、周囲を見て浮かないようにする「キョロメ」のメンタリティが強化された。山岸俊男の調査で、「日本人は所属集団でのポジション争いに執念し、すべての集団を包含するプラットフォーム(公)には貢献しない」ことが分かっている。「公(パブリック)」は自力で市民社会を建設した欧米の概念で、日本には存在しない。ヒラメやキョロメが大切にするのは「公」ではなく、自分自身の安寧だ。この「日本人の劣等性」が日本衰退の原因なのだ。
劣等性を抱える日本人は、「既得権益」を動かすことができない。本来は時代とともに生産性の高い分野に資本(人・物・カネ)を移動させることで経済は発展するが、日本では既得権益を温存する力が強すぎて産業構造の変化が起きない。政府は法人減税分を消費増税で埋め合わせ、正社員を守るために非正規雇用を増やしている。公共事業でも「電通・パソナ図式」と言われる中抜き構造が強固で、大ボス企業に役人が天下り、その役人が政策を立てる。さらに野党も先進国では標準的な「正社員・非正社員の区別廃止」と「労働力の公正な移行措置(所得保障と職業訓練)」を提唱せず、労働組合の既得権益を温存する。その構造を支えているのは国民自身なのだ。
世間(佐藤直樹)
日本には1200年の歴史がある「世間」という人間関係があり、目に見えない守るべきルールがある。その中で一番重要なこととして「人に迷惑を掛けるな」というのがすり込まれている。
脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動(環境省)
新しい戦前(タモリ)
IT技術者の平均年収
砂漠を緑に
圷
東京23区×格差と階級 (橋本健二)
日本社会を形成する階級(橋本健二)
北限の出稼ぎの地
明治時代には「北海道落ち」という言葉があった。本州で食いつめた者が、北海道に「落ち延びる」ことを指す。
そして北海道には「樺太落ち」という言葉があった。北海道で食いつめた者が、さらに樺太に「落ち延びる」からである。
樺太は、冬期に零下20度を記録するのが普通の酷寒地であり、流氷のために交通は杜絶する。また水稲栽培が不可能なため、米はすべて移入せざるを得ない。従って物価が非常に高かったといわれる。
その一方で、賃金もまた一般的に高かった。夏期の短い北方では、漁業や土木業など多くの産業が夏に集中せざるを得ない。短期間に多くの人手が必要なため、賃金が高止まりする傾向があった。さらに緯度が高いため、夏の1日は極端に長い。
要するに「きついが金になる」ので、多くの出稼ぎ労働者が、北海道、樺太に渡ったのである。
Japandemonium
日本の貧困
先進国であり、世界全体でみると貧困率は低いように見える日本。しかし、国内の6人に1人(子どもは7人に1人)は相対的貧困に直面しているのが現状だ。
「衣食住が足りていれば、あとは自分の努力で何とかするべき」といった声もあるかもしれない。しかし相対的貧困に置かれている人々は、教育や体験に費やすお金の余裕がないため、現状をすぐに変えることが難しい。
このような貧困の悪循環を断ち切るためにも、国や行政による貧困への対応を待つだけでなく、多くの人が身近にある貧困に気づき、手を差し伸べることが大切だ。
階級社会化の加速
文部科学省
各都道府県担当課長におかれては、所管の学校・図書館及び域内の市(指定都市を除く。)区町村に対し、各指定都市担当課長におかれては、所管の学校・図書館に対し、各都道府県知事及び小中高等学校を設置する学校設置会社を所轄する構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた各地方公共団体におかれては、所轄の学校及び学校法人等に対して、若い世代に対する拉致問題への更なる理解促進のため、令和4年度北朝鮮人権侵害問題啓発週間(12月10日~16日)に向けて、図書館、学校図書館において、拉致問題に関する図書等の充実を図るとともに、拉致問題に関するテーマ展示を行う等、児童生徒や住民が、手にとりやすい環境の整備への御協力、周知をいただきますよう願いいたします。
郵政詐欺
日銀
日銀はこれまで政府の無節操な歳出増加を国債買い取りという形で支えてきた。法律で明確に禁止されているはずの「財政ファイナンス」の状態を、もう数十年にもわたって続けてきている。
日銀が保有する日本国債は546兆円。日本政府が発行する普通国債残高は1026兆円(2023年3月末、見込み)だから、半分以上は日銀が支えていることになる。仮に、このままの勢いで政府が赤字国債に依存する体質を変えなければ、日本銀行はひたすら国債を買い続けなければならない。
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IMF(国際通貨基金)が試算した2023年の世界の経済成長率によると、日本は1.6%(先進国平均は1.1%)になった。金利を上げない日本の成長率がG7のなかでもトップとなり、少なくとも短期的には、激しいインフレや急激な株安に見舞われていない中では、日本経済が健全に見える。
しかし、かつてイギリスの中央銀行であるイングランド銀行がヘッジファンドに負けた「ポンド危機」や韓国がIMFの支援を受けた「アジア通貨危機」、そしてロシアのルーブルが暴落して世界最先端のヘッジファンドが経営破綻するなど、国や中央銀行がコントロールできなくなる危機に直面するケースは数多い。マーケットが中央銀行に牙をむいた時、時として中央銀行が負けることがあることを歴史は証明している。
日本交流基金の日本語
日本語を学ぶ韓国の人たちと話していたとき、少し気になることばがありました。
「昨日明洞に行ったら、道がわからなくて困っている日本人の若い女がいたので、声をかけてみたんです。・・・」
私は「女」ではなく「女の人」、または「女性」と言ったほうがいいと思うと言います。なぜでしょうか。
新聞やニュースなどでは、加害者は「男」「女」、被害者は「男性」「女性」、というように使い分けをしているようです。類語辞典によれば、「女」は「全くなんという女なんだ」というように、女性を軽んじた使い方がされたり、時には、上品な感じを与えない場合があるとのことなので注意が必要です。「明洞で若い女がいた」の「女」の言い方が気になったのもそのような理由からだと思います。犯罪者でもなく、特にみんなから嫌われるような嫌な人でもない、具体的にある個人を指して話すときには「女」ではなく「女性」または「女の人」がいいと思います。
「男」の場合も同じで、「きのう彼女が連れてきた男は・・・」と言うと彼女の浮気相手?と誤解されないとも限りませんので、「きのう彼女が連れてきた男性(男の人)は学校の先輩です」と言いましょう。
円買い介入
日本当局は21日に円が対ドルで32年ぶり安値に落ち込んだ後、円買い介入に恐らく300億ドル(約4兆4000億円)余りを先週費やしたと、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)がトレーダーらの推計を基に伝えた。
財務省当局者は介入を実施したかどうかについてコメントを避けたものの、政府に近い関係者2人が介入があったことを確認したとFT紙が報じた。関係者の氏名は示していない。
円相場は米国時間21日に急反発し、日本経済新聞は日本当局が再び介入したと報じた。政府・日銀は先月、円が1ドル=145円90銭に下落した後、1998年以来となる介入に踏み切った。財務省は円を支えるため9月に約200億ドルを費やした。
秋鮭、時鮭
鮭は一年中入手可能な魚ですが、本来の鮭の旬は秋。鮭は川で生まれ、その後海へと下り成長します。そして産卵時には再び生まれた川を上って一生を終えるのです。産卵のため生まれた川の沿岸へと戻ってくる時期が秋で、この時に獲れる鮭を、秋鮭・秋味(アキアジ)と呼びます。また、本来は秋に獲れる鮭ですが、春から初夏にかけての回遊中、沿岸の定置網で獲れるのものは、時鮭(時不知鮭・時しらず)と呼ばれています。
国産の天然鮭は、旬の時期の秋鮭か春の時鮭(時しらず)と覚えておきましょう。
白鮭(9月~11月):秋鮭・秋味(アキアジ)
産卵の為、秋に北海道の川に遡上する白鮭(シロザケ)。産卵間近で生殖巣が成熟。そのため身肉に脂が少ない。メスのお腹につまった「生筋子」も同時期に店頭に出回る。
白鮭(5月~7月):時鮭・時不知鮭・時しらず(トキシラズ)
秋鮭と同じシロザケ。通常秋に獲れるはずの秋鮭が、時を忘れた時期(春から初夏)に獲れることから「時しらず」と呼ばれる。この時期はまだ産卵期でないため筋子や白子はなく、卵巣や精巣も成熟しておらず、回遊期間も短い。そのため身肉に栄養が行き届き、脂ものって美味とされる。
Embracing Defeat
(p.29-p.30)
The ease with which the great majority of Japanese were able to throw off a decade and a half of the most intense militaristic indoctrination, for instance, offers lessons in the limits of socialization and the fragility of ideology that we have seen elsewhere in this century in the collapse of totalitarian regimes. (That Japan’s monarchy was propped up while so many other imperial houses were toppled offers, in itself, a suggestive comparative story in politics and ideology.) Or again, American veterans of the Vietnam War will surely experience a shock of recognition on learning how the emperor’s soldiers and sailors struggled to come to terms with the contempt with which they were commonly greeted upon returning from their lost war. Similarly, the preoccupation with their own misery that led most Japanese to ignore the suffering they had inflicted on others helps illuminate the ways in which victim consciousness colors the identities that all groups and peoples construct for themselves. Historical amnesia concerning war crimes has naturally taken particular forms in Japan, but the patterns of remembering and forgetting are most meaningful when seen in the broader context of public memory and myth-making generally, issues that have deservedly come to attract great attention in recent years. “Responsibility,” addressed in many contexts in the cauldron of defeat and reconstruction, is hardly an insular concern.
成田悠輔
経済と言えば「資本主義」、政治と言えば「民主主義」。勝者を放置して徹底的に勝たせるのがうまい資本主義は、それゆえ格差と敗者も生み出してしまう。生まれてしまった弱者に声を与える仕組みが民主主義だ。暴れ馬・資本主義に民主主義という手綱を掛け合わせることで、世界の半分は営まれてきた。
二人三脚の片足・民主主義が、しかし、重症である。ネットを使って草の根グローバル民主主義の夢を実現するはずだった中東の多国民主化運動「アラブの春」は一瞬だけ火花を散らして挫折した。むしろネットが拡散する煽動やフェイクニュースは陰謀論が選挙を侵食。北南米やギャグのような暴言を連発するポピュリスト政治家が増殖し、芸人と政治家の境界があいまいになった。
ただの印象論ではない。今世紀に入ってからの20年強の経済を見ると、民主主義的な国ほど、経済成長が低迷しつづけている。
平時だけではない。コロナ禍の20~21年にも、民主国家ほどコロナで人が亡くなり、経済の失墜も大きかった。08~09年のリーマンショックでも、危機に陥った国はことごとく民主国家だった。「民主主義の失われた20年」とでも呼ぶべき様相である。
なぜ民主国家は失敗するのか? ヒントはネットやSNSの浸透とともに進んだ民主主義の「劣化」である。劣化を象徴するヘイトスピーチやポピュリズム的政治言動、政治的イデオロギーの分断(二極化)などを見てみよう。すると、そうした民主主義の劣化が今世紀に入ってから世界的に進んでいること、そしてその劣化の加速度が特に速いのが民主国家であることがわかった。
加速する劣化と連動して、民主国家の経済も閉鎖的で近視眼的になってきた。民主国家ほど未来に向けた資本投資が鈍り、自国第一主義的貿易政策が強まって輸出も輸入も滞っている。これらの要因が組み合わさって民主主義の失われた20年が引き起こされたようなのだ。
100万円
1,000,000 Japanese Yen = 6,912 US Dollars = 7,048 Euros
バズる(buzzる)
短期間で爆発的に話題が広がり、多くの人の耳目や注目を集め、巷を席巻すること、といった意味で用いられる言い回し。主にインターネット上におけるソーシャルメディア等を通じた拡散などについて用いられる。
たとえばTwitter(ツイッター)上で盛大にリツイートされて拡散・急上昇している状況はバズっている典型的な状況といえる。むろんTwitter上での拡散だけが「バズる」と表現される現象であるというわけではない。
「バズる」の由来は英語の動詞 buzz を日本語化した語と捉えられる。語尾「る」を活用することで「バズっている」「バズった」という風に文脈に応じた使い方ができる。
バズる話題はポジティブかネガティブかという要素には依拠せず、美談・不祥事・炎上発言・ゴシップネタ・あるあるネタ・新商品、等々、さまざまな物事やキーワードに対して使われる。ただしネガティブ寄りの話題でバズっている状況は「バズる」よりも「炎上」の語で表現される場合が多い。
本居宣長
人のおもきうれへにあひて、いたくかなしむを見聞て、さこそかなしからめとをしはかるは、かなしかるべき事を知るゆへ也。是事の心をしる也。そのかなしかるべき事々の心をしりて、さこそかなしからむと、わが心にもをしはかりて感ずるが物の哀れ也。
貧しい国になった日本
OECD(経済協力開発機構)が行った賃金に関する調査は衝撃的だ。2019年における日本人の平均賃金(年収)は3万8617ドルだったが、米国は6万5836ドル、ドイツは5万3638ドルと大きな差を付けられている。
それだけではない。かつては途上国というイメージの強かった韓国ですら、4万2285ドルとすでに日本を追い抜いている。日本人の賃金は米国の6割程度しかなく、韓国よりも低いというのが偽らざる現実である。
こうした数字を出すと、為替の影響があるので単純には比較できないという意見が出てくるのだが、OECDの調査は購買力平価を用いたドル換算なので、為替や物価の影響をすべて考慮したものである。数字の差は、各国の本質的な豊かさの違いと考えてよい。
ガダルカナル島へやられた兵士
やっぱりいまでも、いっぺんでいいから偉い人に聞いてみたいと思いますね。何のために私たちはあの島へやられたのか。
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われわれは戦争に行ったんでないって。殺されに行ったんだって言うの。俺に言わせれば。戦争っていうのは、戦って初めてね、負け勝ちを決めるんだから。違うんだもん。われわれは戦ってないんだもの。とにかく悲惨だよね。
首相官邸
そして何より、国民一人ひとりが、我が国の社会保障制度及び財政が直面する厳しい状況を理解し、制度を後世に引き継いでいくためにはどういう責務を果たすことが必要かを考え、それを実行することが最も重要である。
通勤風景
死刑執行件数
小出裕章
日本では、「核」といえば軍事利用で「原子力」といえば平和利用であるかのごとく宣伝されてきました。「Nuclear Weapon」は「核兵器」、「Nuclear Power Plant」は「原子力発電所」と訳されます。「Nuclear Development」は、もしそれを行う国がイランや朝鮮民主主義人民共和国であれば「核開発」と訳されます。たとえば、朝鮮が原子炉を稼動させたり、イランがウラン濃縮施設を稼動させたりしようとすると、「核開発」と断罪し、「国際社会」が制裁するのだそうです。それなら質問したい。日本には原子炉はないのか? ウラン濃縮はしていないのか? 再処理をしていないのか? 日本には現在 54 基の原子力発電所が稼動中です。その上、巨大な濃縮工場があるし、再処理工場も東海村で動いている上、さらに今また青森県六ケ所村で巨大な再処理工場を稼動させようとしています。ところが、それらすべては「核開発」ではなく「原子力開発」なのだと日本の国は言います。そして、「原子力開発は文明国にとって大変大切なものであって積極的に推進する」と言います。しかし、もともと、科学・技術に「軍事」用と「平和」用の区別はありません。もしあるとすれば、かつて野坂昭如さんが指摘したように「戦時」利用と「平時」利用の差しかありません。もちろん「平和」利用といいながら開発した技術も、必要であればいつでも「軍事」的に利用できます。今日「原子力の平和利用」などと称して使われているすべての技術は米国の原爆製造計画、マンハッタン計画から生まれました。
もちろん、核兵器保有国、米・露・英・仏・中の5カ国は「ウラン濃縮」「原子炉」「再処理」の核開発中心3技術を持っています。そして、非核兵器保有国で唯一、それら3技術を持っている国が日本です。
為末大
サッカーの日本代表は責任を取るべきなのか
(2014年 FIFAワールドカップ ブラジル大会のあとに書かれた記事)
サッカーの日本代表が予選リーグ敗退に終わりました。事前の国内の評価からすると期待外れ、FIFAランキングからすると予想通りといえる結果に終わりました。そして試合が終わった現在では、各メディアから一斉に批判を浴びていて、責任を取れという声も出ています。
現実的に誰かが具体的にこんな損をしたという例がさほどない中で、世間から責任を取れという声がある。これは果たして許されることなのでしょうか?
谷本真由美
自分の意見をハッキリと言わずに本音と建前を使い分けたり、「おもてなし」と称して過剰なサービスで客の自由を奪ったり、「謙遜」の意味で自分の家族や会社の悪口を言ったりする。外国人からすれば、「意見が言えないのは自信がないから」「サービス提供のために監視されているようだ」「気に入らない環境に身を置き続けるのは能力不足の証」と、とにかく悪い印象ばかりが付いて回るばかりである。日本人としての美意識は、外国人から感心されるどころか、まったく違った受け止められ方をすることを理解するべきだろう。
日本地図(16世紀)
陸軍省秘密文書(昭和14年2月)
戦闘中一番嬉しいものは掠奪で、上官も第一線では見ても知らぬ振りをするから、思う存分掠奪するものもあった。
ある中隊長は『余り問題が起こらぬように金をやるか、又は用をすましたら後は分からぬように殺しておくようにしろ』と暗に強姦を教えていた。
戦争に参加した軍人をいちいち調べたら、皆殺人強盗強姦の犯罪者ばかりだろう。
「日の丸半導体」の凋落
国によるプロジェクト(国プロ)に参加した企業、東芝や富士通、NECは総合電機で、半導体は1部門でしかない。(経営的な)決定権を持っていない人材が集まっていた。
半導体部門自体が決定権を持っていないということは、国プロが成功しないという問題だけにとどまらなかった。投資などを決めるのは本社様で、半導体のマーケットをわかっている人間が(投資の)賭けに打って出ることはほとんどできなかった。しかも、半導体が儲かったときは(利益を)全部吸い上げられるし、損をしたときは(事業を)止めろと言われる。
――海外企業に売却された案件をどのように評価していますか。
ほぼ全員アンハッピー。技術も残っていないし、人材も散ってしまった。事業の撤退や再編で会社から捨てられて国内ではどうしようもない。多くは中国でメシを食っているはずだ。
サムスンや現代(現SKハイニックス)の半導体事業は、当時の日本の技術者が週末に韓国へ行って指導して立ち上げた。ただ、中国に関しては早期退職でクビになった日本の技術者が現地に渡って立ち上げた。そうした構図は液晶もプラズマ(ディスプレイ)も同じ、エレクトロニクス全般に当てはまる。
疑惑
想定内
プレートの沈み込んでいる部分に
ひずみがたまっているから
この30年の間に 南海トラフの巨大地震が
70%から80%の確率で 間違いなく起きる
震源に近いところだと
最大級の揺れが何度も襲ってくる
3分で津波が押し寄せ
死者は32万人にも上ると想定されている
32万人がなんだ
日本には 1億2580万人も住んでいる
たったの 0.25% じゃないか
どうってことな。。。くない
400人にひとりが死ぬ
100万に以上の人が負傷する
被害額は 220兆円
国家予算の倍以上だ
断水被害人口 3440万人
停電 2710万件
避難者数は 950万人が予想され
被災する可能性のある人数は なんと 6800万人
国民の半分以上が 被災する
南海トラフ地震である 1707年の宝永地震の時
富士山は 地震の49日後に噴火した
次の南海トラフ地震の時に
南海トラフ地震と首都直下型地震
それに東北地方太平洋沿岸の地震は
一緒に起きることが多い
実際
1854年には 安政東海地震と安政南海地震が
1955年には 安政江戸地震と安政八戸沖地震が
起きている
そんな地震が だまになってやってくる
確実にやってくる
やってくれば
ただでさえ悪い日本の経済は
息の根を止められる
みんなのおカネがなくなって
みんなが貧乏になって
その時はじめて 今の日本人の民度が試される
助け合うことができるだろうか
飢え死にする人が出てこないだろうか
もう一度 戦後が訪れて
日本人が 立ち上がる
考えたくもないけれど。。。
歴史
アメリカが 自動車に代表される実際のものを
外国に大量に輸出していた時期があった
宇宙にロケットを飛ばし
月に人を立たせたりもした
時が経ち
アメリカが 人権や民主主義といった
目に見えないものを 外国に押し付けるようになり
アメリカの国内では
おカネを持った人が大きな顔をする
そして
アメリカは衰退してゆく
アメリカ人が外国人を憐れんでいる
外国人から憐れみの目で見られているとは
露ほども知らずに
日本が 仏画や仏像といった 売ってはいけないものを
恥ずることなく外国に売り
民芸品と呼ばれる 売るために作られていないものを
大量に外国に運んだ
時が経ち
マンガやアニメを売り
売るものがなくなると エロを売り
日本の国内では
パチンコ屋だけが人を集め
そして
日本は衰退してゆく
日本人が外国人を憐れんでいる
外国人から憐れみの目で見られているとは
露ほども知らずに
Alex Kerr
Since the 1970s, Japanese quality has become a byword, and many a book and article has been penned on the subject of Kaizen, ‘improvement,’ a form of corporate culture in which employers encourage their workers to submit ideas that will polish and improve efficiency. The writers on Kaizen, however, overlooked one weakness in this approach, which seemed minor at the time but has seriously impacted Japan’s technology. Kaizen’s emphasis is entirely on positive recommendations; there is no mechanism to deal with negative criticism, no way to disclose faults or mistakes—and this leads to a fundamental problem of information. People keep silent about embarrassing errors, with the result that problems are never solved.
Alex Kerr
It has often been pointed out that the Japanese educational system aims to produce a high average level of achievement for all, rather than excellence for a few. Students in school are not encouraged to stand out or ask questions, with the result that the Japanese become conditioned to a life of the average. Being average and boring here is the very essence of society, the factor which keeps the wheels of all those social systems turning so smoothly. It need hardly be said that this is one of the major drawbacks of Japanese life. However, in watching the pottery class at Oomoto, the weak points of the American educational system became evident as well. Americans are taught from childhood to show creativity. If you do not ‘become a unique person’, then you are led to believe you have something wrong with you. Such thinking becomes a stumbling block: for people brought up in that atmosphere, creating a simple tea bowl is a great hardship.
This is the ‘poison’ to which David was referring. I sometimes think that the requirement to ‘be interesting’ inculcated by American education might be a very cruel thing. Since most of us lead commonplace lives, it is a foregone conclusion that we will be disappointed. But in Japan, people are conditioned to be satisfied with the average, so they can’t fail but be happy with their lots.
…
Japan is a hapax. You can try to approach it by comparing it to China and Southeast Asia, or you can read the voluminous literature on the subject of Japaneseness. But as Van der Loon used to warn his students, in the end you cannot understand a hapax – you will never really know what it means.
宮本政於
- 従来の方針を変えれば、「先輩の仕事に異を唱える」という、行政官として一番避けなければならない掟に触れる。出世街道からはずされる。従って、前例を重んじること。
- 国民のために役立つと分かっていても、動き出せば反対者もかならず出てくる。押し切って政策を実現させ、失敗すれば、責任をとらされ、出世に響く。従って、新規事業を自分から籏をふってはならない。
- あいつだけ格好をつけやがってと妬みを招かないよう、他人から足をすくわれないよう生き残りを図らねばならない。それゆえ、目立ってはいけない。
日本の地震
684 818 869 878 887 1096 1099 1361 1454 1498 1586 |
白鳳地震 弘仁地震 貞観地震 相模・武蔵地震 仁和地震 康和地震 永長地震 正平地震 享徳地震 明応地震 天正地震 |
南海トラフ 関東 東北地方太平洋側 関東 南海トラフ 南海トラフ 南海トラフ 南海トラフ 東北地方太平洋側 南海トラフ 内陸型 |
1605 1611 1649 1677 1677 1703 1707 1751 1766 1771 1792 1828 1847 1854 1854 1854 1854 1855 1855 1855 1855 1856 1856 1857 1857 1858 1858 1859 |
慶長地震 慶長三陸地震 武蔵・下野 延宝八戸沖地震 延宝房総沖地震 元禄地震 宝永地震 越後高田地震 津軽地震 八重山地震 島原地震 新潟三条地震 信濃大地震 伊賀上野地震 安政東海地震 安政南海地震 豊予海峡地震 飛騨地震 陸前で地震 遠州灘で地震 安政江戸地震 安政八戸沖地震 江戸で地震 駿河で地震 芸予地震 飛越地震 八戸沖で地震 岩槻 |
南海トラフ 東北地方太平洋側 関東(立川断層帯) 東北地方太平洋側 関東 関東 南海トラフ 内陸型 東北 八重山群島 九州 内陸型 内陸型 内陸型 南海トラフ 南海トラフ 南海トラフ 内陸型 内陸型 南海トラフ 関東 東北地方太平洋側 関東(立川断層帯) 南海トラフ 南海トラフ 内陸型 東北地方太平洋側 関東 |
1891 1895 1896 1896 1921 1923 1925 1927 1931 1933 1943 1944 1945 1946 1948 1993 1995 2011 |
濃尾地震 霞ヶ浦 明治三陸地震 陸羽地震 龍ヶ崎 関東大地震 北但馬地震 北丹後地震 西埼玉地震 昭和三陸地震 鳥取地震 昭和東南海地震 三河地震 昭和南海地震 福井地震 北海道南西沖地震 阪神・淡路大震災 東日本大震災 |
内陸地殻内地震 関東 東北地方太平洋側 内陸型 関東 関東 内陸型 内陸型 関東 東北地方太平洋側 内陸型 南海トラフ 南海トラフ 南海トラフ 内陸型 北海道 内陸型 東北地方太平洋側 |
RT
尹雄大
ある意味で、滑らかに話せる人というのは、独自の言葉でしゃべる試みとは無縁だから可能だとも言える。
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みんなと同じという独自性のなさは、自分という存在の凡庸さを思わせる。けれども、そのように自らを卑小だと思ってしまうことそのものが、社会が期待するような傷つき方や憤懣を育む文法のなせる技だとしたらどうだろう。
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この島に住んでいると感じるのは、絶え間なく「普通」についての教育を受け続けていることだ。脱稿やメディアに限らず、僕らが普通だと信じてやまない価値を参照し、その通りに行動することによって「普通」は無自覚に学習され続けている。その教育の結果、もたらされるのは「同化」だ。
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教えられた通りの考えを身につけ、それによって善し悪しでジャッジする。それを普通の感性と言うのであれば、いずれは新しい出来事が起きても、従来の考えの内に収めることに満足を覚えるだろう。だが、それとは別の道がある。教えられたことをもとにして独自に学び、自らを育てていく。そこで初めて自立に向けた歩みが始まる。
福和伸夫
1410兆円。
2018年6月。土木学会が発表した南海トラフ地震の損害額推計です。
地震発生20年間で日本は最悪、これだけの損害を受けるというのです。
国の一般会計予算の約14倍。首都直下地震の損害推計は778兆円。
静岡から宮崎まで延々と続く被災地。石油やLNGの輸入が途絶え、燃料、電気、水、通信が長期間途絶する……。ものがつくれず、金融資産は暴落。
「次の震災」はぞっとするような困難です。それから目を背けたり、諦めたりするのはまずいと思います。
南海トラフ地震の死者は最悪で32万3000人。
南海トラフ地震が30年以内に発生する確率は70%~80%とされています。
スパイト行動
「スパイト行動」という言葉を耳にしたことはあるだろうか。
わかりやすく言えば、「私が損をしているのだから、あなたも損をすべきだ」という心理から生まれる行動だ。
スパイトとは英語で「意地悪」の意。意地悪分配行動とも言われている。
例えば、コロナ禍において法律上マスク着用の義務がないのに日本ではマスクの着用率が他国よりも高いと言われている。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除された後も、街ではほとんどの人がマスクを着用している。「日本人の衛生観念・協調性の高さ」と見ることもできるが、社会心理学者の碓井真史氏は「これもスパイト行動の一つの側面である」と指摘する。
「『俺がマスクをして苦しい思いをしているのに、なんであいつはマスクをしていないんだ』と批判されることを恐れて、結果的に全体のマスク着用率は高い、というね。社会心理学的に見て、スパイト行動というのは、とにかく平等を求める気持ちなんですよね。とにかく平等にっていう思いや、競争心が強くなりすぎると、みんなが貧しくなる、ゲーム理論では“共貧状態”って呼ぶんですけど、こうした状況が起こってくる」
加谷珪一
日本は過去30年間、ほとんど経済成長できておらず、実質賃金はむしろ下がり続けてきた。一方、諸外国は同じ期間で経済規模を1.5倍から2倍に拡大させており、賃金や物価もそれに伴って上昇している。
為替レートはあまり動いていなくても、日本の物価が横ばいで、海外の物価が上昇すれば、為替が安くなったことと同じ効果が発生する(例えば1ドル=100円で、海外から2ドルの商品を輸入すれば、日本人は200円を支払う必要があるが、海外の商品が3ドルに値上げされれば、為替レートが同じでも300円払わないと同じ商品を購入できない)。
物価の違いを考慮した日本円の各国通貨に対する為替レート(実質実効為替レート)を見ると、現在の為替水準は1970年代半ばとほぼ同水準であり、現時点における日米の賃金格差も70年代のレベルまで拡大している。言い方を変えれば、日本はすでに事実上、1ドル=200円程度の貧しい時代に逆戻りしていることになる。
近年「生活が苦しくなった」「日本が貧しくなった」と感じる人が増えているのはこれが原因だが、こうしたところに到来したのが今回の物価高騰である。しかも困った事に、海外の物価上昇に加え、名目上の為替も円安が進み始めている。9月後半まで1ドル=110円前後だったドル円相場は、10月に入って1ドル=114円を突破した。このまま円の下落が続いた場合、海外の物価高に円安というダブルパンチになってしまう。
文部科学省
各学校が定めることとされている総合的な探究の時間の目標については,上記により定められる学校の教育目標との関連を図り,生徒や学校,地域の実態に応じてふさわしい探究課題を設定することができるという総合的な探究の時間の特質が,各学校の教育目標の実現に生かされるようにしていくことが重要である。
以上のことを整理すると,各学校において教育目標を設定する際には,次のような点を踏まえることが重要となる。
(1)法律及び学習指導要領に定められた目的や目標を前提とするものであること。
(2)教育委員会の規則,方針等に従っていること。第3章教育課程の編成
(3)学校として育成を目指す資質・能力が明確であること。
(4)学校や地域の実態等に即したものであること。
(5)教育的価値が高く,継続的な実践が可能なものであること。
(6)評価が可能な具体性を有すること。
文部科学省
横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに、学び方やものの考え方を身に付け、問題の解決や探究活動に主体的、創造的、協同的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにする。
沢野咲知子
「体育座り」は、『集団行動指導の手引』において、「姿勢」の項目の中で、「腰をおろして休む姿勢」として示されている。『集団行動指導の手引』が初めて作成されたのは、昭和40年である。この『集団行動指導の手びき』作成の背景は以下の通りである。戦後、教育における軍事色の一掃により戦前の「教練」が禁止される。それによって、学校現場には無秩序がもたらされ、昭和21年に「秩序・行進・徒手体操実施に関する件」が出され、再び学校教育に、戦前の行動様式が取り入れられ始めることとなる。そして、昭和28年の学習指導要領で戦後はじめて「集団行動」ということばが取り上げられるが、ここでは行動様式の様式は規定されていなかったため、全国バラバラの集団行動が存在することとなる。そこで、「全国的に統一を」という要望にこたえて、文部省が昭和40年度版『集団行動指導の手びき』を作成した。しかし、ここに示されている行動様式は、戦前の行動様式とほとんど変わっていなかった。その原因は、集団行動の行動様式の方法や内容についての吟味が十分になされていなかったためではないだろうか、と考えられる。
その後、学習指導要領の改訂に伴い、昭和62年度版『体育(保健体育)科における集団行動指導の手引』では、これまで技能の内容として取り扱ってきたものを、態度の内容として位置づけた点、平成5年度版『体育(保健体育)における集団行動指導の手引(改訂版)』では、体育(保健体育)の教科においては、運動の学習との関連を図りながら、基本的な行動様式を体得させるようになった点、特別活動における集団行動指導が強調された点が改訂されたが、戦前とほとんど変わらない行動様式は、大きく変化していないということがいえる。また、『集団行動指導の手引』には、なぜ「体育座り」の姿勢なのか、ということの理由は示されていない。
安田峰俊
「“低度”外国人材」とは、どのように定義づけられる人々だろうか?
おそらくそれは「国内の資本・労働と健全な補完関係に置かれておらず、容易に代替が可能な劣位の人材」で、かつ「我が国の産業にイノベーションをもたらさず」「日本人との切磋琢磨もなく専門的・技術的な労働市場の発展を促すこともなく」「我が国労働市場の効率性を高めないまま働いている人材」といったところになる。
さらに言うならば、(年齢は若いかもしれないが)学歴・年収が低く、日本語はろくに喋れず専門知識もない、非熟練労働に従事している人材。日本国家が温かく歓迎しているわけでもないのに、向こうから好き好んでやってくる人材──。そんな残酷な説明もできそうである。
孫正義
何十万人といる在日韓国人が、日本で就職や結婚や、それこそ金を借りるとき差別を受けている。でも在日韓国人であろうが、日本人と同じだけの正義感があって、能力がある。それを自分が事業で成功して、証明しなきゃならないと思ったんです。
これからの在日の若者に、それを背中で示さなきゃいけないのに、俺が本名を隠してこそこそやったんじゃ、意味がなくなるじゃないか、アメリカに行った目的が達成できないじゃないか。あとから、あの事業を興したのは、実は孫でしたと言ったって……
ウィキペディア
湯浅誠
ある日の子ども食堂のメニューにコロッケが入っていたそうです。そして、その日に来ていた小学校5年生の子が、出されたコロッケを見たとき『これ何?』と言ったそうなんです。そのときに初めて、スタッフはその小学生がそれまでコロッケを食べたことがなかったと気付いた。このように、子どもたちの何気ない発言や行動の中に、家庭環境を知るヒントが隠れていることも多いんです。そういう意味での気付きの拠点です。
そして、『コロッケを食べたことがないならメンチカツも出してみようか』『誕生日を祝ってもらったことがないならみんなで誕生日会をやろう』『家族旅行に行ったことがないならみんなでBBQしよう』というように、ほかの子が家庭の中で経験しているけれどできていなかったことを経験する機会を提供することもあります。この子のように、児童相談所や生活保護に頼るほどではないけれど、周りの多くの子が経験していることをできていなかったり、小さな課題やモヤモヤを抱えたりしている子どもたちがたくさんいます。そういった子どもたちは、ぼろぼろの服を着ているわけではないし、がりがりに痩せ細っているわけでもなく、周囲からは気付かれにくい。しかし、子ども食堂で一緒に時間を過ごしていると、潜在的な貧困の要素に気付くことはしばしばあります
原田 啓一郎
生計困難者のために,無料又は低額な料金で宿泊所等を利用させる「無料低額宿泊所(無低)」の歴史は古く,その源流は明治期の篤志家が生活困窮者のために開設した無料宿泊施設に遡ることができる。昭和初期には,金融恐慌や世界大恐慌といった経済不況中の失業問題の深刻化により,公園や路上で生活をする人が増加し,無料宿泊所の役割は拡大した。第2次世界大戦後は,宿泊所への社会的ニーズは低下し,施設数は減少していたが,(NPO法が成立した)1999年に突如増加に転じている。2000年代に入ると,(NPOが運営する)無料低額宿泊所が増加する中,劣悪な環境の宿泊施設の存在が指摘されるようになった。法のはざまで困難を抱えている生活困窮者や生活保護受給者に対して劣悪な居住環境や食事等のサービスを提供する一方,そのサービス内容に見合わない高額な料金を請求し,それを生活保護費などから支払わせて利益を得ているいわゆる「貧困ビジネス」の事例が,今日,社会問題化している。
イビチャ・オシム
いただきます
食前の挨拶「いただきます」の発声がいつ頃始まったか関しては定かでない。
1983年から始められた国立民族学博物館の共同研究「現代日本における家庭と食卓 ── 銘々膳からチャブ台へ ── 」では、当時70歳以上(1913年前後以前の生まれ)の計284人(女性259人、男性25人)にアンケートを行っており、貴重な証言を得ている。これによれば、対象者らが若かったころ、箱膳で食していた時代には、「いただきます」は決して一般的とは言い難いものであった。ほとんどの家庭において食前に神仏へのお供えがあった一方で、食前の挨拶はないことが非常に多く、またあったとしても様々な挨拶の言葉が存在した。
それがやがて必ず言うようなものとなり、その文句(「いただきます」に限らない)も統一されてきたのは、軍国主義化していった時代ごろからのしつけや教育によるものであると推測されている。
柳田国男も1946年に出版された『毎日の言葉』のなかで、「いただきます」が近頃普及したものだと言及している。
佐伯夕利子
日本スポーツ界は、これまで何度か海外の人権団体などから、スポーツ現場における暴言・暴力をはじめとする「人権侵害」について厳しい指摘を受けてきた。
「人権侵害」「被害者」「加害者」「暴言」「暴力」・・・、これらの言葉が並ぶ報告書は、スポーツのあるべき姿からあまりにもかけ離れていて、違和感すら覚える。
言うまでもなく、日本スポーツ界を見る世界の目は私たちの認識以上に厳しいが、どの競技団体においても、残念ながら今日に至るまで充分な実態改善には至っていない。
怒鳴る、蔑む、見下す、罵倒する。
小突く、叩く、はたく、ぶつ、殴る、蹴る、倒す。
「厳しい指導」(「ゆるい指導」もしかり)など、世界中どこを探しても、そんなコーチング学やコーチングメソドロジー(指導方法論)は存在しない。
にも関わらず、まるで「指導方法」の一種かのごとく語られるのを聞くたびに、違和感を越えて不信感を持たざるを得ない。ましてや、こうした「パワハラ指導」は、傷害、暴行、名誉棄損、侮辱といった犯罪に過ぎず、指導方法でも何でもない。
だから、もうそろそろ「厳しい指導方法」などと都合のいい言い訳に逃げることなく、パワハラ「指導」は「尊厳の迫害」そして「人権侵害」以外に解釈の余地などないことを、スポーツ界全体で再認識したい。
文部省
昭和十六年十二月八日、大東亜戦争の勃発以来、明るい大きな希望がわき起こって来ました。 ・・・ わが日本と志を同じくするドイツ、イタリヤ兩國もまた新しい歐洲をつくらうとして、地中海に、アフリカに、大西洋に、米英に對する戦をくりひろげ、またソ聯とも戦つてゐます。 ・・・ 日本人は御稜威をかしこみ仰ぎ、世界にほんたうの平和をもたらさうとして、大東亜建設の先頭に立ち續けるのであります。 ・・・ 身命をなげうって皇國のために奮闘努力しようとするこのををしさこそ、いちばん大切なものであります。 ・・・ 日々の心がまへが、そのまま大きくなつての心がまへとなります。このやうな心がまへで進む時、新しい世界は私たちの手でできあがるのであります。私たちこそ、といふ意氣ごみを以てのぞむとき、大東亜の建設はみごとになしとげられ、正しい世界が開けて來ます。今、はっきりと私たちの果たさなければならない使命についてわきまへ、それを果たすことのできる日本人となるやうつとめませう。
国土交通省
日本は、国土の大半において春夏秋冬が明確にわかれている国であり、人々は四季の移ろいに敏感で、自然に対する感受性が鋭いと言われている。自然を題材とした、または、自然の美しさについて記した書物は、古来より多数書かれている。例えば、鎌倉時代、「徒然草」の作者である吉田兼好は、「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」と記し、自然の美しさは、満開の花や満月だけではなく、これから咲くつぼみや雨の中の月など不完全なものの中にも存在するということを述べており、自然の様々な姿を愛でていたことがうかがわれる。
さらに、江戸時代には、浮世絵に、花を愛でる描写や、自宅やその庭で盆栽等の植木を育てる描写があること等から、花見や園芸の文化は庶民にまで浸透していたことが分かり、人々は、身分を問わず、広く自然を楽しんでいたと考えられる。
また、明治・大正期の著名な地理学者である志賀重昂は、「日本風景論」において、日本人は欧米人や中国人と比較して、自然現象に対して敏感であるなどと述べている。
地震調査研究推進本部
南海トラフ地震:30年以内に70%~80%の確率でM8~M9の地震が発生
唐鎌大輔
過去1年間において円の下落幅は、主要通貨の中でも群を抜いて大きく、国際決済銀行(BIS)が月次で公表する円の実質実効為替レート(REER)は、1970年代前半並みの水準まで落ち込んでいる。
もはや日本は円安になっても輸出数量が増える国ではない。REERがいくら割安感を強めてもそれが輸出数量を押し上げ、貿易黒字を増やすという展開は期待できない。とすれば、名目ベースの円相場が上昇する経路は、断たれたままである。
「円安が過剰」と評価されるためには、結局、それが貿易黒字に直結し、自国通貨買いを招き、割安感が解消されていく必要がある。ところが、既に多くの日本企業が海外生産移管を進め、「円安─輸出」という経路が機能不全になっていると考えられる中、REERの割安感が名目円高を約束するとは限らない。
これは過去10年余りで日本の誇る「世界最大の対外純資産」の中身の半分が直接投資残高になっていることからも類推できる。2000年代前半も日本は「世界最大の対外純資産」を持っていたが、当時、半分は証券投資残高で占められており、直接投資残高は20%未満だった。
リスク回避ムードの高まった場合、証券投資はリパトリエーション(本国回帰)が期待できるものの、直接投資(要は海外企業買収)はそう簡単には行かないだろう。「リスクオフの円買い」が発生する経路も、今は細っているように感じられる。
また、周知の通り、近年では対ドルに限らず、名目ベースの円相場は大して動いていない。それでもREERが割安感を強めているということは、日本の一般物価が諸外国に比べて出遅れていることを意味する。実際、足元に目を向けても欧米でインフレが懸念されているのに、日本の物価はむしろ下がっている。名目は円安のままで、物価も上がらないとすれば、REERで見た円は沈むしかない。
朝日新聞(徳島慎也)
ほかの国の通貨に比べ、日本円はモノを買う力が強いのか弱いのか。そんな通貨の購買力を示す国際指標で、日本円が約50年前の水準まで下がっていることが分かった。この1年で急激に円安が進んだのも一因だ。その分、輸入に頼る原油や食材などが値上がりするなど、暮らしへの影響も広がり始めている。
この指標は、国際決済銀行(BIS)が毎月公表しており、「実質実効為替レート」と呼ばれる。約60カ国・地域の通貨を比較し、各国の物価水準なども考慮して総合的な通貨の実力を示す。数値が低いほど、海外からモノを買う際の割高感が高まる。円安が進むと、海外旅行で何かと割高に感じるのと同じだ。
この指標をみると、日本円は昨年5月に80以上だったが、海外でコロナ後の景気回復への期待が先行して円安基調となり、下落傾向が続いた。今年10月に70を割り込み、11月に67・79まで下落。これは同様に円安が進んだ2015年6月以来の水準で、1972年8月と同じ値だ。過去最高だったのは、一時1ドル=79円台まで円高が進んだ95年4月で150・85だったので、その当時と比べ、大幅に海外のモノが高く感じる状態になっている。
gooddo マガジン
平成が終わり、新たな時代「令和」が幕を開けました。
日本でも人工知能や宇宙開発など一昔前では考えられなかった技術がどんどん発展しています。
しかし、そういった社会の進歩とは裏腹に貧困に悩む子どもの多さが問題となっているのです。
厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査の概況」のデータによると、子どもの貧困率は13.9%。およそ7人に1人の子どもが貧困状態に陥っています。
そして、貧困にあえぐ子どものいるひとり親家庭の多くはシングルマザーです。
ひとり親世帯についての国の調査によると、平成27年の父親自身の平均年間就労収入が398万円。対して、母親自身の平均年間就労収入は約半分の200万円です。
母親が仕事で昼夜を問わず働いている場合、子どもたちは学校が終わった後の時間を、一人きりの家で過ごすケースも多く生まれています。
諸永裕司
ごみを捨てても壁を壊しても元通りに戻す必要はなく、追い出されることもない。そのうえ、騒いでも火事や事故を起こしても、まず責任を問われることはない――。
これほどのやりたい放題が許される契約しか結べないとしたら、アパートの部屋を貸そうとする家主は現れないだろう。
だが、そのありえない家主こそ、在日米軍に基地を提供している日本政府の姿なのだ、と衆院議員の屋良朝博は言う。
「沖縄や東京の米軍基地で有機フッ素化合物のPFOSやPFOAによる飲み水や地下水の汚染が事実上、放置されているのもそのためです。そして、その原因はやりたい放題が許される契約、つまり日米地位協定にあるのです」
日米地位協定は、日米安全保障条約にもとづいて駐留する米軍の施設・区域の使用と地位について規定している。いわば、基地という借家の使い方についての約束だ。
だが、住民にとってもっとも切実な環境問題に直接かかわる条項はない。
中野区
パントー・フランチェスコ
社会の所属感、つまり “社会の一員であり続ける” “よそ様に迷惑をかけない” といったことに強いエネルギーを日本人は使っているんだなと感じました。“社会的使命” という言葉が心理学にはありますが、他者や社会から認められない自分のあり方は『恥』『外れている』と思ってしまう。他者から認められたいという“他者承認”欲求が満たされないと、自分が幸せであることを実感できないのだと思います
通貨当局
頭のいい人が集まったという通貨当局が
円高の流れの中で 何十兆円もの円売り介入を行う
円高を阻止するためだというのに
円売り介入が行われている間は 円高の流れは止まらない
ところが
円高阻止を諦めるような形で 円売り介入を止めてしまったら
流れは円安方向に変わってしまい もう円高は起きない
通貨当局のやることは 不自然で分かりやすい
通貨当局が 市場の流れに逆らって 円売り・ドル買いを始めれば
それはとても不自然だから
通貨当局の介入だとわかってしまう
わかった人たちは すぐに反応し
円買い・ドル売りを仕掛け 大きな利益を上げる
しかも 通貨当局は流動性を提供してくれる
喜んでドルを高い水準で買ってくれて いくらでも円を供給してくれる
だからドル円市場に集まってきた人たちは ドルを持ってきて売りさえすれば儲かる
時が経ち 通貨当局が円売りを諦めるころには 円高方向に相場が動かなくなり
みんながそのことに気づき
円売り介入など行わなくても 円安方向への流れが定着する
通貨当局による株式や投資信託の購入も同じ
購入額をどんなに増やしても 株はアウトパフォームしない
いつか 通貨当局が株式の購入を止めたらは
株がアウトパフォームするかもしれない
いや 不自然なことを止めてしまえば
すべてがダメになる
儲けたい人たちのやることは
国などという得体のしれないものを守ろうとする人たちの
上を行く
儲けたい人たちは 儲けるために 国を越える
通貨当局の人たちが 儲けのために 国を越えることはない
儲けるために AI を使う人たちは
通貨当局のやることなど すべて予め わかっている
ゲームは始まる前から終わっている
企業がなくなってしまえば 心配はなくなる
でも 企業がなくなれば 通貨当局は いらない
すべてが通貨当局の思うようにはいかない
国の借金が 国を滅ばすのも 近い
それなのに通貨当局は 国の借金は脅威ではない という
通貨当局で働いていた人たちが 儲けたい人たちの中に入り込み
大儲けをする
ゲームを知ってしまえば
儲けるのは そう難しくない
RYOKO
世界ではこの数年のうちに一気に環境に対するムーブメントが盛り上がりましたが、その多くは主に西洋発で起こっています。グレタさんの演説やヨーロッパの街中でのデモの様子も記憶に新しいですよね。
自然を思いのままにコントロールしてきた文化のもとでは、「人間の行動により気候変動が抑えられる」という理屈がすんなりなじみ、心から成果を信じて行動する人が表れます。刻み込まれた自然観がそうさせるのです。
日本にも声を上げる人たちは出てきましたが、多くの日本人はまだ心の奥の奥では、「頑張っても変わるはずがない」と思っているのではないでしょうか。一部のアクティビストたちの発信はどんどん先へ進んでいくけれど、世論はどこか置いていかれているような感じがあります。
これは意識の低さでも知識の欠如でもなく、根本的な「自然観」の違いを考えれば何も不思議なことではないと私は考えています。
少し古いデータですが、2015年に開催されたWorld Wide Views on Climate and Energy 世界市民会議「気候変動とエネルギー」の報告のなかに、世界と日本の気候変動対策に対する意識調査がありました。
その結果で、世界では66%の人が気候変動対策により「生活の質が高まる」と答えているのに対し、日本はたった17%しかおらず、逆に60%もの人が「生活の質が脅かされる」と答えています。
世界とは対象的に、日本人の多くは「気候変動対策をするには生活の質を落とし我慢しなければならない」と考えているようです。この結果からも、日本人がいかに改善した未来を諦め、目先の不利益を恐れてしまっているかが見て取れます。
いま地球で起きている気候変動やそれに伴う災害が、「私たち人間がしてきたことの結果」であることは日本人もみんな理解しています。だけど、一度変わってしまった自然を復元したり変化を止めたりできるのかと言われれば、本能で「無理」と思うのが私たちの文化。遺伝子レベルで刻み込まれた、ごくごくナチュラルな自然観であると考えてもよさそうです。
誰も大きな声では言えないけれど、私たちは本音では「ひとりひとりの行動で気候変動が抑えられる」とは信じきれていないのだと思います。
矢野康治
数十兆円もの大規模な経済対策が謳われ、一方では、財政収支黒字化の凍結が訴えられ、さらには消費税率の引き下げまでが提案されている。まるで国庫には、無尽蔵にお金があるかのような話ばかりが聞こえてきます。
今の日本の状況を喩えれば、タイタニック号が氷山に向かって突進しているようなものです。氷山(債務)はすでに巨大なのに、この山をさらに大きくしながら航海を続けているのです。タイタニック号は衝突直前まで氷山の存在に気づきませんでしたが、日本は債務の山の存在にはずいぶん前から気づいています。ただ、霧に包まれているせいで、いつ目の前に現れるかがわからない。そのため衝突を回避しようとする緊張感が緩んでいるのです。
Jim Rogers
Jim Rogers: The guy at the Bank of Japan [Gov. Haruhiko Kuroda] goes to work every day and says he will print unlimited amounts of money—his words—so he can buy stocks and bonds and exchange-traded funds. Well, I own Japanese ETFs. He’s got more money than I do, and if he’s going to buy Japanese ETFs, I am, too. The Japanese market is down 30% from its all-time high, and the American market is near an all-time high, so I’d rather buy Japan. But Japan has a dismal future. The debt is staggering. The population has been declining for 10 years. You don’t have to be too bright to figure out that if you’re 10 years old in Japan, you have a dismal future. It has accelerated because of the virus and because they’re spending lots and lots of money. There may not be a Japan in 40 years. It’s tragic, and I love, love Japan.
Barron’s: But for now, at least, you’re investing in Japan.
Jim Rogers: I wouldn’t be surprised if the Japanese market—and this isn’t a prediction—went back to its all-time high during this period. We can have a wonderful time while the guy is printing and buying, printing and buying.