倉重奈苗

公開された機密文書から、政府が1968年に核兵器搭載の疑いのある米艦船の寄港・通過を黙認する立場を固め、その後の歴代首相や外相らも了承していたことが判明。寄港の可能性を知りながら、「事前協議がないので核搭載艦船の寄港はない」と虚偽の政府答弁を繰り返していた。非核三原則は佐藤栄作首相の67年の表明直後から空洞化していたことになる。
60年の日米安保条約改定時の核持ち込み密約は、核搭載艦船の寄港・通過は核「持ち込み」の際に必要な事前協議の対象外とするもので、米側が主張したが、日本政府は国会答弁などで存在を否定。こうした艦船の寄港・通過はない、との説明も繰り返してきた。
有識者委は寄港・通過をめぐり政府が虚偽の答弁を続けてきたことについて、「うそを含む不正直な対応に終始した」と批判。岡田氏も9日の会見で、「これほどの長期間にわたり、国会、国民に対して明かされてこなかったことは極めて遺憾」と述べた。

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