田中宇

米国の米議会上下院で、インターネットを介した不正コピーを防止するための著作権擁護の2つの法案が審議されていたが、インターネット界の反対運動により、2法案とも票決が無期限に延期され、事実上葬り去られた。2つの法案は、下院のSOPAと上院のPIPAで、両者はかなり似ている。いずれも、著作権者の許可を得ずにコンテンツ(文書、画像、音楽、動画など)をダウンロードできるようになっているウェブサイトに対し、検索エンジン、料金決済、広告代理店などがサービスを提供することを禁じる内容になっている。
2法案は、米国のマスコミとエンターテイメント業界からの強い要請で提起された。ユーチューブなどには、テレビ映像を録画したものなどが無許可でアップロードされている。ファイル交換ツールをうまく使えば、世界中の見知らぬ人々のPCから音楽や動画のファイルを無料で得られる。これらの多くは、マスコミやエンタメ業界の著作権を侵害している。
今回の廃案の意味は、古いメディアから新しいメディアへの権力の移行であると見た方が良い。
米国家の隠れた機能としてネット業界がマスコミに取って代わったという動きは、起きていないのか。そう思ってネット業界を眺めてみると、取って代わったのかもしれないと思える事態が起きていることに気づく。

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