鈴木秀夫

ユダヤ・キリスト教においては「万物が全能なる神により創造されたものであり、世界は決して永遠ではありえない。世界は天地創造から終末に向かって一直線に進行している」という「直線的世界観」があります。その中でフォー・ベター・トゥモローという思想が生れ、すべてのものが一つの流れの中で、終末に向けて進歩している、と考えられています。
それに対し、仏教の場合、前述しましたように、まず、万物が空ですから、絶対者(例えば如来)もまた空でなければならず、天地万物は絶対者と共にあるものである、と考えます。そして、絶対者がなくなるということは考えられないから、従って、天地万物もなくなることはない。さらに、死んだ生物が土に帰り、そこからまた新しい生命が誕生するという「輪廻転生」の概念も加わって、万物は永遠に流転するという「円環的世界観」が成立したのです。
ところが、日本は近年、西洋思想から生れた制度や方法等を数多く取り入れている。中でも代表的なのが「民主主義」ですが、これは本来、仏教徒が主流の日本には根付かない、定着しないのではないかと私には考えられます。

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