川合慧

JouhouKawai坂村健氏・推薦!

大学で情報学を体系的に学ぶための最初のマップとしてふさわしい、情報学に関し必要なほぼすべての項目を網羅したリテラシーブック。

インターネット、携帯電話、デジカメなどの身近な話題から情報処理の原理や情報社会論まで、「情報」全般の知識をわかりやすく説明。操作方法よりも考え方に重点をおき、急速に変化する情報化社会に流されない普遍的な知識を習得することを目指した。各章末には読者のさらなる学習のための文献ガイドを収める。


3 thoughts on “川合慧

  1. shinichi Post author

    情報: 東京大学教養学部テキスト

    by 川合慧

    東京大学出版会

    (2006)

    **

    第1章 情報の学び方
    1.1 情報の性質ととらえ方
    1.2 情報の多面性
    1.3 情報活動の諸要素
            表現と伝達、モデル化、 問題解決
    1.4 計算の機構
            コンピュータ、2進数モデル
    1.5 情報システムと社会
            情報システム、ユーザインタフェース、社会

    第2章 情報の表現 ― 記号・符号化
    2.1 情報の表現
            “表現”のさまざまな側面、情報の表現とモデル、情報の表現とは
    2.2 記号と表現
            図記号(ピクトグラム)― 記号と意味、数の表現 ― 記号と解釈の規則体系
    2.3 アナログとディジタル
            アナログ表現とディジタル表現、量子化、標本化定理 (第一段落)
            周期関数への分解
    2.4 ディジタル符号化
            ディジタル符号化の事例((a)2進符号のみ)、ディジタル符号の圧縮
    2.5 符号の誤り検出・訂正
            符号理論, ハミング距離, パリティ

    第3章 情報の伝達と通信
    3.1 情報の伝達と情報量
            情報の伝達、情報の大きさ― 情報量、平均情報量、符号化と情報量
    3.2 情報通信
            実際の通信、プロトコル、通信の秘密と相手の認証
    3.3 情報ネットワークの枠組
            交換の方式、ネットワークの構成形態と通信制御機構、ネットワークの性質と伝達性能
    3.4 インターネット
            ネットワークの集合体と通信、階層プロトコル、IPアドレスとポート番号
            アプリケーション間通信 ― TCP、ネットワーク間通信 ― IP
            ネットワーク内の通信、IPアドレスとホスト名の対応づけ ― DNS
    3.5 誤りのある通信路
            通信路のモデル化、2元対称通信路、結合エントロピーと条件付きエントロピー
            相互情報量、通信路容量
    3.6 情報の伝達と通信

    第4章 データの扱い
    4.1 データモデル
            データとデータモデル、データモデルのレベル
    4.2 データモデルの性質
            データのモデル化、完全性、一意性、忠実性、整合性、無冗長性、拡張性
    4.3 代表的なデータモデルと演算
            集合モデル、ネットワークモデル(「ウェブ」まで)、階層モデル(「住所の階層性」まで),
            関係モデル、論理モデル、オブジェクト指向モデル、各データモデルの特徴

    第5章 計算の方法
    5.1 計算とその記述方法
            計算の方法、計算の記述、計算と意味
    5.2 計算の表現と進行
            手続き型、関数型、宣言型、計算モデルとその間の関係
    5.3 プログラムとプログラム言語
            プログラムの表記と言語、プログラム言語処理系

    第6章 問題の解き方
    6.1 アルゴリズム
            アルゴリズムの役割、アルゴリズムの実例(2分法まで)
            アルゴリズムとアルゴリズム戦略、計算量
    6.2 計算のモデル化
            機械的な計算モデル((a)有限状態機械まで)、関数的計算モデル
            計算モデルどうしの関係、より強力な計算モデル
    6.3 計算可能性
            計算量の階層、計算可能性、モデル化が難しい問題
    6.4 練習問題

    第7章 コンピュータの仕組み
    7.1 計算の実現機構
            コンピュータの基本構成、機械語レベルのプログラム例
    7.2 論理演算と組合せ回路
            真理値表と論理関数(完備性の証明を除く)、ブール代数、MIL記法、組合せ回路の例
    7.3 演算回路
            加算器、nビット加算器の高速化、減算器、ALU
    7.4 順序回路とメモリ
            フリップフロップ、レジスタ
    7.5 プログラム内蔵方式
            中央処理装置の実現、中央処理装置の高速化
    7.6 実際のコンピュータ
            ハードウェア構成、オペレーティングシステム

    第8章 情報システムの役割
    8.1 見えにくい情報システム
    8.2 情報システムの仕組み((データの入力とページの動的作り変え)を除く)
    8.3 さまざまな情報システム
            組込みシステム、商品管理システム(POS システム)とICタグ
            オンライン金融取引、歴史資料や芸能のディジタルアーカイブ

    第9章 ユーザインタフェース ― 人に優しいデザイン
    9.1 世の中,かくも使いにくい物ばかり?
    9.2 インタフェースの定義とモデル
            インタフェースの定義と機能、インタフェースの二重接面性、ユーザ行為の7段階モデル
    9.3 インタフェースのデザインと評価
            インタフェースの3つの概念モデル,
            技術的側面からみたインタフェースデザイン ― インタフェースの種類と構成要素((a)入力デバイスを除く),
            ユーザの認知・行動特性からみたインタフェースデザイン(1) ― 物理的インタフェース
            ユーザの認知・行動特性からみたインタフェースデザイン(2) ― 認知的インタフェース
            ユーザビリティの評価
    9.4 まとめ

    第10章 情報技術と社会
    10.1 技術と社会
    10.2 情報技術による技術上の変化とその影響
            技術上の変化、技術変化の結果としてもたらされたもの、権威の崩壊の意味
            新たな問題 ― 技術領域を越えた問題
    10.3 情報技術に固有な社会との軋轢
            権利と所有概念への影響, プライバシーとセキュリティ
    10.4 情報技術論
            技術は中立か、技術と民主主義、倫理、情報リテラシー
    10.5 これからの世代の情報

    Reply
  2. shinichi Post author

    東大講義・教科書紹介

    東大シケプリデータベース UTaisaku-Web

    http://todai.info/lecture/

    「情報」 必修 文理 ◎ 情報機器の使い方を学ぶ クラス指定

    **

    情報とは

    http://todai.info/lecture/joho.php

    現代社会においては,すべての人が多様な場と状況において、情報システムとかかわらざるをえない。その際に正しくかつ適切な対応をするためには、情報の技術面だけでなく、その人間的および社会的な側面の正しい理解が必要である。これは情報社会人の基本的素養であり、“知ることによって無知から自由になることができる”という意味であるリベラルアーツそのものと言うことができる。本科目の目的は、このような素養を、講義と演習とを通じて身に付けることである。

    具体的には

    ・ 情報の人間に関連する側面:表現、認知、伝達
    ・ 情報の社会に関連する側面:情報システム、情報関連の法、技術と社会
    ・ 情報の問題解決に関する側面:データと計算のモデル、計算の複雑さ

    のそれぞれを,独立にではなく、他の側面の理解が可能なレベルまで掘り下げて学ぶ。

    この科目の目的は、いわゆる「利用・活用」の方法を習うことではない。

    **

    東大シケプリデータベース UTaisaku-Webとは

    東京大学の講義に対応したシケプリ等の収集・配布をまったりと行なっているサイトです。現在は前期課程(1・2年生)の講義、及びネタとして後期課程の講義にも対応しています。

    **

    シケプリとは

    試験対策プリント、通称「シケプリ」とは、授業内容や担当教官の過去問の解答などをまとめたプリントです。東京大学の古くからの伝統であり、シケプリの作成担当者は「シケ対(試験対策委員)」と呼ばれます。

    シケプリは基本的にクラス単位で作成されます。例年、オリ合宿中に決定された「シケ長(試験対策委員長)」の指導の下、履修登録期間終了までには、必修科目やクラス内で一定の履修者がいる総合科目に対してシケ対が組織され、各々は(基本的には)自分の得意な科目についてシケプリを作成していくことになります。

    シケプリに記載する内容は基本的に個人の裁量によります。単なる板書の写しをアップロードする人もいる一方で、中には授業より分かりやすいシケプリを作り出す猛者もおり、そのシケプリは「神シケプリ」として後世に伝えられていくことになります。ぜひ皆さんも神シケプリの作成目指して頑張っていって下さい。

    Reply
  3. shinichi Post author

    (sk)

    なにからなにまでが、いやな感じだ。

    目的は、なにかを知ることではなく、試験でいい点を取ること。そんな優等生たちが、まともに情報のことを考えるわけもない。

    2006年からの10年間で情報をめぐる環境はまったくと言っていいほど変わってしまったというのに、10年前に書かれた本を教科書にして、「情報とは」を教える最高学府。権威こそがすべてか。

    そしてこの本を売るのに、「坂村健氏・推薦!」。。。 坂村健って情報技術の専門家で、情報の専門家ではないという理解は間違っているのだろうか。

    本の内容も、通信だったり、データーだったり、データベースだったり、とにかく技術のことにページを割いて、肝心の「情報とは」は完全に忘れ去られている。

    なんなのだ。まったく。

    Reply

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *