笹川平和財団 海洋政策研究所

人間は何千年にも渡り陸地である地球の 3 割を探索してきた。陸地およびそこに生息する動植物に関する本格的な科学調査が少なくとも 500 年前から進められてきた。人間は何千年にも渡り海洋を利用しているが、海洋に覆われた地球の 7 割の本格的な探索が進められるようになったのは(沿岸海域図の作成以外では)、僅か 120 年前頃のことである。故に、海洋に関する私たちの知識が陸地に関する知識よりも遥かに限られているのは当然である。海洋の多くについて多くのことが判明しているものの、人間による海洋利用の将来的な効果的管理のために望ましい詳細な知識を私たちは持ち合わせていない。世界の一部地域においては、他の地域で成功裏に開発された技術を適切に応用するために十分な知識さえも持ち合わせていない。基本的な理解の枠組みはあるが、補うべき格差が数多く存在する。
私たちが海洋について理解するために必要な情報は、4 つの主要なカテゴリー、すなわち(a)海洋の物理的構造、(b)海洋水の組成および流動、(c)海洋生物相および(d)人間と海洋の相互作用の状態に分類することができる。この知識における格差の特定に当たっては、今回の評価の各章にて明らかにした格差に関する調査を最大の根拠としている。概して、私たちに最も不足しているのは北極海とインド洋に関する知識である。北半球に位置する大西洋と太平洋の一部地域については、南半球におけるこれらの地域よりも研究が進んでおり、繰り返しになるが、概して最も徹底的な研究が行われているのは北大西洋およびその隣接地域であり、これらの地域においてさえも大きな格差が依然として存在する。

1 thought on “笹川平和財団 海洋政策研究所

  1. shinichi Post author

    2015年度
    総合的海洋政策の策定と推進に関する調査研究
    各国および国際社会の海洋政策の動向
    報告書
    (参考資料編)

    2016年3月

    公益財団法人笹川平和財団
    海洋政策研究所

    https://www.spf.org/opri-j/publication/docs/ISBN978-4-88404-332-2.pdf

    知識格差

    203. 人間は何千年にも渡り陸地である地球の 3 割を探索してきた。陸地およびそこに生息する動植物に関する本格的な科学調査が少なくとも 500 年前から進められてきた。人間は何千年にも渡り海洋を利用しているが、海洋に覆われた地球の 7 割の本格的な探索が進められるようになったのは(沿岸海域図の作成以外では)、僅か 120 年前頃のことである。故に、海洋に関する私たちの知識が陸地に関する知識よりも遥かに限られているのは当然である。今回の評価の各章にて示す通り、海洋の多くについて多くのことが判明しているものの、人間による海洋利用の将来的な効果的管理のために望ましい詳細な知識を私たちは持ち合わせていない。世界の一部地域においては、他の地域で成功裏に開発された技術を適切に応用するために十分な知識さえも持ち合わせていない。基本的な理解の枠組みはあるが、補うべき格差が数多く存在する。

    204. 私たちが海洋について理解するために必要な情報は、4 つの主要なカテゴリー、すなわち(a)海洋の物理的構造、(b)海洋水の組成および流動、(c)海洋生物相および(d)人間と海洋の相互作用の状態に分類することができる。この知識における格差の特定に当たっては、今回の評価の各章にて明らかにした格差に関する調査を最大の根拠としている。概して、私たちに最も不足しているのは北極海とインド洋に関する知識である。北半球に位置する大西洋と太平洋の一部地域については、南半球におけるこれらの地域よりも研究が進んでおり、繰り返しになるが、概して最も徹底的な研究が行われているのは北大西洋およびその隣接地域であり、これらの地域においてさえも大きな格差が依然として存在する。

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