人は
保守だとか リベラルだとか
ニューリベラルだとか ネオリベラルだとか
右翼だとか 左翼だとか
自由主義だとか 社会主義だとか
資本主義だとか 共産主義だとか
全体主義だとか ファシズムだとか
いろんな対立軸を作ってきた

社会よりも個人のほうを大事にする
北欧の国々のような例外はあるけれど
冷静に考えてみれば
みんな 同じ
個人よりも社会のほうが大事で
小さな政府より大きな政府のほうがよくて
変化はゆっくりのほうがいいという

どれも同じペテンなのに
まるで違いがあるかのように
自分たちのシステムを誇り
他のシステムの欠点をあげつらう
政府は個人を跪かせ
軍は個人に銃を向け
司法は個人を罰し
メディアは政府を代弁し
格差は自然に拡がる

個人を取り締まり
個人から奪うために
政府はどんどん大きくなる
政府のための変化は速く
個人のための変化はゆるやかになる
どの政府も犯罪集団なのに
世界中を政府が支配する

政府を構成しているのは人で
どの人も
無垢で無辜だ
システムを考え出したのも人で
どの人も
無垢で無辜だ

無垢で無辜な個人が
無垢で無辜な個人に牙をむく
なにかが変だ

こうしているあいだにも
ありとあらゆる政府が
個人を追い詰めている
声を上げようと声を上げまいと
個人は追い詰められる

3 thoughts on “

  1. shinichi Post author

    (sk)

    第319作
    Human

    ナスリーン・ソトゥーデと
    ジャファル・パナヒ監督『人生タクシー』から
    何らかの刺激を受けて

    Reply
  2. shinichi Post author

    (sk)

    「世界中の刑務所が、公園や美術館になったらいい」と言ったナスリーン・ソトゥーデは、今日も刑務所にいる。

    世界中の政府は、今日も、世界中の刑務所に無垢で無辜な人々を送り込んでいる。

    Reply

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