時は流れない

時は流れるという
過去から未来へと流れる
決して逆戻りせず
一方向に流れる
過去の原因が
未来の結果を生む

時間の因果律とか
時間の非対称性とか
難しく言ったところで
なんの意味もなく
なにも変わらない
こうしている今も
時は流れている

双方向性とか
一方向性とか
対称性とか
非対称性とか
なにを言っても
時は流れる
時計の振り子が
静かに時を刻む

ところが
そんな平穏は
長くは続かないかもしれないと
科学の悪魔が囁きかける
平らに思えた地面が球形だったように
直感に基づくあたりまえは
ある日突然揺らぐのだという

不確定性という不確実な言葉で
直感では正しい決定論が
無残に崩されてしまう
時間は連続していない
時間は揺らぐ
時間は流れない
そんなことを言われても
なにも言い返せない

僕が見ている君は
ここにいる
他の人が見ている君は
違う場所にいる
うーん
もしもそれが世界なら
そんな世界は
知りたくもない

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