噴火

過去10万年で最大級とされる巨大な火山噴火が起きた場合、数年以内に地球の年平均気温は約12度下がり、広い範囲でほとんどの森林が枯れる。日本付近の気温も同様に低下し、森林は激減する。
気候が元の状態になるには十数年かかり、植物が元に戻るには数十年以上かかる。生態系を脅かす激しい寒冷乾燥化だ。
予測によると、二酸化硫黄が上空で化学変化し、空気中を漂う微粒子「硫酸エーロゾル」が大量に生成。数年以内に日射がエーロゾルに遮られて約75%減少し、地球が急速に寒冷化するとの結果が出た。気温は陸上に限れば約15度下がる。
気温低下で、年平均降水量も約8割に当たる約800ミリ減少。温帯と寒帯の森林は環境に適応できず、ほとんどが枯れる。熱帯の森林も衰退し、植物の光合成はほぼ半分に減る。植物の枯死などにより、温暖化ガスの二酸化炭素も増えるが、エーロゾルによる冷却効果に比べると影響は小さい。

One thought on “噴火

  1. shinichi Post author

    10万年で最大級の噴火なら…地球の気温12度低下
    〔共同〕
    https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1200O_S3A610C1CR0000/

    過去10万年で最大級とされる巨大な火山噴火が起きた場合、数年以内に地球の年平均気温は約12度下がり、広い範囲でほとんどの森林が枯れるとの予測を気象庁気象研究所(茨城県つくば市)がまとめた。日本付近の気温も同様に低下し、森林は激減する。

    気候が元の状態になるには十数年かかり、植物が元に戻るには数十年以上が必要という。気象研の小畑淳主任研究官は「生態系を脅かす激しい寒冷乾燥化だ」と指摘している。

    約7万4千年前に起きたとされるインドネシア・トバ火山噴火を想定。コンピューターを使い、20世紀最大といわれる1991年のフィリピン・ピナトゥボ火山噴火の300倍に当たる火山ガスの二酸化硫黄を上空に与え、気候変動を調べた。

    予測によると、二酸化硫黄が上空で化学変化し、空気中を漂う微粒子「硫酸エーロゾル」が大量に生成。数年以内に日射がエーロゾルに遮られて約75%減少し、地球が急速に寒冷化するとの結果が出た。気温は陸上に限れば約15度下がる。

    気温低下で、年平均降水量も約8割に当たる約800ミリ減少。温帯と寒帯の森林は環境に適応できず、ほとんどが枯れる。熱帯の森林も衰退し、植物の光合成はほぼ半分に減る。植物の枯死などにより、温暖化ガスの二酸化炭素も増えるが、エーロゾルによる冷却効果に比べると影響は小さいという。

    予測は二酸化硫黄の影響だけを対象としており、火山灰などの影響は今後調べる。

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