大きな数、小さな数

十、百、千、万、億、兆、京、垓、秭、穣、
溝、澗、正。。。といった大きな数の単位や
分、厘、毛、糸、忽、微、繊、沙、塵、挨、
渺、漠、模糊。。。といった小さな数の単位が
中国から伝えられたという

中国ではいったい何のために
こんな単位が要ったのだろう
カネ計算には絶対に必要のない数の単位を
書き写してきた中国人や日本人は
いったい何を考えていたのだろう

人の大きさを一とすれば
一厘は蛍の大きさで
一毛は米粒の大きさ
一糸は紙の厚さで
一忽はいったい何だろう
一微は細菌の大きさ
一繊はウイルスの大きさ
一沙は遺伝子や高分子
一塵は分子や塩基やDNA螺旋
一挨は原子
一渺はいったい何だろう
一漠もいったい何だろう
一模糊もいったい何だろう
一逡巡は原子核の大きさで
一須臾は陽子や中性子の大きさ
一瞬息は電子やニュートリノやクォークの大きさ
一弾指は何のため
一刹那も何のため
一六徳も何のため
一虚は?
一空は?
一清は?
一浄は?????

物理学者でさえ必要のない数の単位を
何のために伝えてきたのか?

大きな数も同じように
一を 背の高い大人の大股の一歩の長さとすると
十は ペナルティーキックのボールからゴールまでの距離で
百は サッカーグランドのゴールからゴールまでの距離で
千は 新橋から有楽町までの距離で
万は 対流圏の上のほうの高さ 飛行機の巡航高度で
十万は 大気がほとんどなくなり そこから先は宇宙という高さで
百万は 東京から小笠原諸島までの距離で
千万は 地球や金星の大きさで
一億は 土星や木星の大きさで
十億は 太陽の大きさで
百億は 大きな星の大きさで
千億は 地球から太陽までの距離で
その上の 一兆、十兆、百兆、千兆のあとの一京は 太陽系の大きさで
その上の 十京、百京、千京、一垓のあとの十垓は 銀河系の大きさで
その上の 百垓、千垓、一秭、十秭、百秭のあとの千秭は 宇宙の大きさだ
じゃあ その上の 一穣、十穣、百穣、千穣とか
そのまた上の 一溝、十溝、百溝、千溝とか
一澗、十澗、百澗、千澗、一正、十正、百正、千正とか
一載、十載、百載、千載、一極、十極、百極、千極とか
一恒河沙、十恒河沙、百恒河沙、千恒河沙とか
一阿僧祇、十阿僧祇、百阿僧祇、千阿僧祇とか
一那由他、十那由他、百那由他、千那由他とか
一不可思議、十不可思議、百不可思議、千不可思議とか
一無量大数、十無量大数、百無量大数、千無量大数とかは
何のためにあるのだろう

地球から見た人間の大きさは 人間から見たウイルスの大きさ
太陽から見た人間の大きさは 人間から見た水の分子の大きさ
太陽系から見た人間の大きさは 人間から見た電子の大きさ
その辺のことまでは なんとかかんとかわかっている
でも その先のことは 実のところあんまりよくわかっていない
銀河系とか宇宙とかはとても大きくて
誰にもわからないはずなのに
電子やニュートリノやクォークなんかより小さいもののことも
誰にもわからないはずなのに
みんな分かったように話をする
本当は何も知らないのに
本当はみんな想像でしかないのに

One thought on “大きな数、小さな数

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *