多田富雄

Tadaが、突然思い出したように目を上げ
思いがけないことを言い始めた
そこは死の世界なんかじゃない
生きてそれを見たのだ

死ぬことなんか容易い
生きたままこれを見なければならぬ
よく見ておけ
地獄はここだ
遠いところにあるわけではない
ここなのだ 君だって行けるところなのだ
老人はこういい捨てて呆然として帰っていった

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1 Response to 多田富雄

  1. shinichi says:

    寡黙なる巨人

    by 多田富雄

    I  寡黙なる巨人

    詩の復活

    歌占
    (病気になって初めて書いた詩)

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