小出裕章


(消されてしまった動画の内容は、以下のとおり)
原子力を推進している人たちが描いた夢というのは全然別でして、プルトニウムというのをつくりだして、それを高速増殖炉という特別な原子炉を動かすことによって、またそれを再処理という特別なことをしなければいけないのですけれども、ぐるぐるぐるぐるこのサイクルをまわすことで、ようやくまあ、核分裂性のウランに比べて60倍ぐらいまで原子力の資源が増えるだろう、というそういう夢を描いたわけです。ただしこのプルトニウムというのは天然にはまったくありません。そうするとどこかから調達してこなければいけないと、ゆうことになりまして。。普通の原子力発電所から出てきた燃料の中からプルトニウムをつくりだしてこちらに引き渡そうとしたんですね。。しかし高速増殖炉というのは実は実現出来ていないのです。。世界的にも実現できていないし、日本でも、もんじゅという実験のがまあ潰れてしまったという、そういう状態。ところがこのサイクルを動かすというのが、原子力をやってきた人たちの夢だったわけですから、プルトニウムをとにかく産み出して、渡したいと思ってた。どのくらいそのプルトニウムをつくったかというと、こういうふうにつくってきてしまったわけです。1993年から2004年までのデータをここに書きましたけれども、日本という国が高速増殖炉でつかうんだと言いながら、使用済みの燃料から分離してしまったプルトニウムはどんどんどんどん増えまして、今現在43トン、日本という国のふところにあるわけです。細かい議論をするときりがないのですけれども、それで、もし原爆を作ったらどうなるかというと、右側の軸に書きました。一番上のここに50と書いてあるのは、50メガトンという単位です。長崎の原爆は21キロトンでした。例えばここに20という数字があります。20メガトンですけれども、これは21キロトンの長崎の原発を1000発作れるというくらいの量に相当します。で、つまり、今現在の日本という国がもってしまったプルトニウムというのは、長崎原爆をもし作ることに使うならば2000発もできてしまうというくらいの量になっている、わけです。こうなると国際的な、えー、関係から見て大変な疑惑を受けるということになります。日本というのは高速増殖炉やるといってたけど実際にはできていな い、それなのにプルトニウムだけはふところにいれちゃった、いったいどうするのだといって、大変な疑惑を今うけていまして、このプルトニウムをなんとか始末をつけなければいけないと、いうことになります。それで、今現在こういう状態にあるわけですけれども、しょうがないので、プルサーマルで燃やしてしまおうということを考えた。

2 thoughts on “小出裕章

  1. shinichi Post author

    小出裕章参考人の全身全霊をかけた凄まじい原発批判

    uploaded by gomizeromirai2

    http://www.youtube.com/watch?v=CEUxUdlJP0k

    2011年5月23日(月)午後1時開催
    参議院・行政監視委員会「原発事故と行政監視システムの在り方」

    ●参考人
    小出裕章さん(京都大学原子炉実験所)
    後藤政志さん(元東芝、原子炉格納容器設計者)
    石橋克彦さん(神戸大学・地震学・原発震災)
    孫正義さん(東日本ソーラーベルト構想)

    以下全文読めます

    小出裕章参考人の全身全霊をかけた凄まじい原発批判…引き出しが多くわかりやすす­ぎる!文字おこし・参議院行政監視委員会
    http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65737210.html

    「今日はこれまで原子力をすすめてきた行政に一言いいたいと思ってうかがいました。私­は原子力に夢を持って原子科工学科に入った人間です。なぜそうなったかというと原子力­こそ未来のエネルギー源だと思ったからです。原子力は無尽蔵にあるが、石炭や石油は枯­渇してしまうから将来は原子力だと信じて入ったのです。」
    「しかし、入ってみて分かったのは原子力は大変貧弱なエネルギーだと気が付きました。­今このスライドに再生不能エネルギーというものの量を順番にあげていこうとおもいます­。」
    「どうやって破局的事故が起きないかと言うと、これは中部電力のホームページからとっ­てきた、説明の図ですけれども、たくさんの壁があると。放射能を外部に漏らさないため­の壁があると言っているのですが。」

    ……

    「そして『人間性なき科学』と。これは私も含めたアカデミズムの世界がこれまで原子力­に丸ごと加担してきたと、いうことを私はこれで問いたいと思います。」
    「最後は献身なき崇拝。宗教お持ちの方はこの言葉もかみしめて頂きたいと思います。え­ー終りにしますありがとうございました。」

    Reply
  2. shinichi Post author

    (sk)

    政府は、核兵器の製造の経済的・技術的ポテンシャルは常に保持するために、原子力発電所を稼働し続け、原爆の材料となるプルトニウムを生産し続けてきた。そして今、40数トンのプルトニウムを持つ日本は、誰からも、どこからも、原爆保有国だと思われている。

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