- 今日では情報技術が至るところに使われているが、それゆえにそれを改めて学習することが難しくなっている面がある。
- 情報教育の目標を大きく分けると「技術 」「利用」「社会」の 3 観点から成っているといえる。
- 日本の情報教育はこのうち「技術 (科学)」の面が弱くなっている。
- その根源には、日本では情報技術が大切であるとは思っていなくて、技術者に対する敬意も持っていない。
- この問題を克服するには「初等中等段階からの教育」しかない。その方向として、「アンプラグド」のようなものもあるが、「新しい言語や教材」を活用してプログラミングに接してもらうこともまた欠かせないし、実際にそれは可能だと考える。
日本の情報教育の現状と将来に向けての活動
by 久野靖
http://www2.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp/staff/kuno/papers/PDF/2008-SSS-1.pdf
情報教育は新しく変化しつつある領域であり、多くの課題を抱えているが、その中でも日本における情報教育は「社会の情報技術に対する無理解」という他国にない重大な問題の影響を大きく受けている。本講演では情報教育とその目的全般について整理した後、日本における情報教育とその問題について述べ、将来のために何をすべきかについての筆者の考えを紹介する。
(sk)
久野靖だけでなく、日本には、「情報」というと「情報技術」のことしか考えられない人がたくさんいる。
それだけでない。その「情報技術」のことしか考えられない人たちは、実は「カネ」のことしか考えていない。「情報技術」はカネ儲けの手段なのだ。
実際、日本には、情報技術(IT)を利用して儲ける、情報技術(IT)とは無縁の「IT企業」が多い。
日本には情報機関もないし、情報戦略もないし、情報教育もない。