長谷川雅彦

記憶の分類
 ①過去に関する記憶(回想記憶:retrospective memory)過去の体験に関する記憶
  ◎記憶把持期間の長短により以下に分類される
   a)即時記憶(immediate memory)、短期記憶(short-term memory)
     秒単位の記憶
      例)電話をかけるまでの間に憶えている電話番号
   b)長期記憶(long-term memory)
     分・時間・月単位以上の記憶
  ◎情報の性質により以下に分類される
   a)宣言記憶(declarative memory)
     出来事と事実に関する記憶。言葉で人に伝えることがある程度可能な記憶
     ・出来事記憶:エピソード記憶(episodic memory)
       自伝的出来事記憶(autobiographical memory)
        個人的な体験に基づく記憶
        例)震災に罹災した、今朝食べたもの、旅行して見たもの
       社会的出来事記憶
        社会的な事件に関する記憶
        例)震災が起きたニュース
     ・意味記憶(semantic memory)
       個人的意味記憶(personal semantic memory)
        個人的な事実に関する知識
        例)家族の名前、誕生日
       社会的意味記憶
        社会に共有される知識に関する記憶
        例)言葉の意味、歴史上の事実
   b)手続き記憶(procedural memory)、非陳述記憶(non-declarative memory)
     やり方に関する記憶(“how-to” knowledge)
     言葉で人に伝えることが困難な記憶
     例)自転車の運転、ダンス
 ②現在進行中の出来事に関する記憶(作業記憶、作動記憶:working memory)
   認知活動を行うに当たって必要な、一時的な情報保持機能
 ③未来に関する記憶(展望記憶:prospective memory)
   これからしようとすることに関する記憶
    例)今晩誰かと会う約束をしている

2 thoughts on “長谷川雅彦

  1. shinichi Post author

    (sk)

    記憶とか知覚というようなことは医学の領域のようで、学問として扱われ体系立てられていて、意見や主観の入り込まないすっきりとした説明が多い。

    そうはいっても、こじつけのように言葉を眺めているうちに、本来の興味は薄れ、ただの知識になっていってしまう。

    知識と記憶の関係を知ろうとすれば知ろうとするほど、医学から遠ざかってしまうのはなぜだろう。

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