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  1. shinichi Post author

    富嶽三十六景

    神奈川沖浪裏

    https://ja.wikipedia.org/wiki/神奈川沖浪裏

    「神奈川沖浪裏」は、葛飾北斎の名所浮世絵揃物『富嶽三十六景』全46図中の1図。現在は「神奈川沖波裏」とも表記する。横大判錦絵。「凱風快晴」「山下白雨」と合わせて三大役物と呼ばれる同シリーズ中の傑作で、画業全体を通して見ても最も広く世界に知られている代表作である。

    凶暴なまでに高く激しく渦巻く波濤と、波に揉まれる3艘の舟、それらを目の前にしつつ、うねる波間から遥か彼方にある富士の山を垣間見るという、劇的な構図をとっている。一筋一筋の水の流れ、波濤のうねり、波に沿わせた舟の動き、富士山のなだらかな稜線といったものはすべて、幾重にも折り重なる対数螺旋の構成要素となっている。

    構成

    大波、3隻の船、背景の富士山、と3つの要素で構成されている。構成は左上隅にある署名によって補完される。

    富士山

    富嶽三十六景の主題である富士山が画面中央下部に背景として描かれる。日本において富士山は、神聖であり、美の象徴とも考えられている。

    本来雄大なはずの富士山は小さく描かれ、前景の大波の豪快さと対比させている。

    地平線付近の暗い色と、雪に覆われた山頂が明るく照らされているかのように見えることは、太陽が観覧者の側から昇り早朝であることを示唆する。上空の積乱雲は嵐を示しているが雨は降っていない。

    画面内には大波に揉まれる3艘の船が描かれている。この船は当時活魚輸送などに使われた押送船である。

    船ごとに艪にしがみつく8人の漕ぎ手が居り、船首には2人以上の乗客が見え、画面内に居る人間は約30人である。人々は船の中で硬直し、動的な波との対比を見せている。

    海は荒れ狂い、波の波頭が砕けるその瞬間を切り取っている。波の曲線は弧を描き、背景の富士山を中心とする構図を形作る。波頭から飛び散る波しぶきは、まるで富士に降る雪のようでもある。奥の舟と波高はほぼ等しく、押送船の長さは一般的に12mから15mであり、北斎が垂直スケールを30%引き延ばしていることから、波の高さは10mから12mと推測できる。

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