己六才より物の形状を写の癖ありて
半百の此より
数々画図を顕すといえども
七十年前画く所は実に
取るに足ものなし
七十三才にして稍
禽獣虫魚の骨格草木の出生を
悟し得たり故に
八十六才にしては益々進み
九十才にして猶其奥意を極め
一百歳にして正に神妙ならん
与欠百有十歳にしては
一点一格にして生るがごとく
ならん
願くば長寿の君子予言の
妄ならざるを見たまふべし
画狂老人卍述
『富嶽百景』初編 半紙本 22.6×15.7 天保5年(1834年)
跋文
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『富嶽百景』初編 半紙本 22.6×15.7 天保5年(1834年)
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