その布は
得も言えない色をしている
近くで見ても
遠くから見ても
同じ色をしていて
純粋で
誇り高い
明るいところでも
その色は光に負けず
暗いところでも
その色は影に負けない
ところが布の持ち主が現れて
ここに違う色がついている
あそこにも違う色がついていると
言う
たとえ染みがついていたとしても
その布が
美しいことには変わりがない
その布の色が
染みに侵されることはない
全体を見ずに染みがついていると言われても
布はいつものように
今日も同じ色をして
純粋に
誇り高く
輝いている
(sk)
第269作
Cloth
Robyn Griggs Lawrence
http://www.kushima.org/?p=34799
から何らかの刺激を受けて