津田大介、日比嘉高

イギリスEU離脱(Brexit)、トランプ現象、フランス大統領選挙、ロシアゲート、共謀罪、安保法制、特定秘密保護法などの強行採決、やりたい放題の閣議決定、原発問題、沖縄問題、豊洲市場問題、排外主義、語の意味をぼやかす言い換え、露悪的な「本音」の蔓延、フェイクニュース、オルタナティブ・ファクト、ヘイトスピーチ――
なぜ「嘘をついたもの勝ち」の世の中になったのか? おかしな時代の空気に、どう対抗するべきか?
2016年、Brexitとトランプ当選により、オックスフォード英語辞典の「今年の言葉」に選ばれて話題となった「Post-Truth(ポスト真実)」。ポスト真実やフェイクニュースは、ドイツやオーストラリアの辞書でも「今年の言葉」となり、事実に基づかない主張がまかり通る政治状況が世界的に広がっていることを示した。
もちろん日本も例外ではない。高い支持率を背景とし、事実に基づいた検証と民主的議論を軽視したような政権運営がなされていることは周知のとおりだ。しかし、安倍政権が終われば、日本のポスト真実の政治が終わるわけではない。「ポスト真実」とは、情報環境の激変や、事実を軽視し感情を重視する風潮、社会的な分断で新しいマイノリティが生まれていること、既存メディアの驕りなど、さまざまな現代的条件が生み出した、まさにわたしたちが生きる「今」を分析するための強力なキーワードなのだ。

One thought on “津田大介、日比嘉高

  1. shinichi Post author

    「ポスト真実」の時代 「信じたいウソ」が「事実」に勝る世界をどう生き抜くか

    by 津田大介、日比嘉高

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