One thought on “中性子

  1. shinichi Post author

    中性子実験

    J-PARC MLF (物質・生命科学実験施設)

    https://mlfinfo.jp/ja/aboutmlf/neutron.html

    中性子とはどんな物でしょうか? 実は、私達の体は多くの中性子でできているのです。下の図をご覧ください。ヒトの体の約70%は水です。水分子は酸素原子1個と水素原子2個からできていて、酸素原子は酸素原子核と電子8個からできています。そして酸素原子核は8個の陽子と8個の中性子からできています。

    中性子の大きさは0.000000000000001(1000兆分の1) m。髪の毛の断面を地球の断面くらいに引き伸ばすと、中性子は髪の毛の断面くらいの大きさになります。中性子はとても小さい粒子なのです。このくらい小さい物は、粒子でありながらも波のように振る舞う、という不思議な性質を持つことが知られています。

    中性子を用いた実験で最もポピュラーなのは、調べたい物質(試料)に中性子ビームを当て、その飛び散り方(散乱)を調べる散乱実験です。散乱実験では中性子が持つ波の性質によって、試料中の原子・分子スケールの構造を反映した散乱パターンを示します。この散乱パターンを詳しく分析することによって、結晶中の原子の配列や、液体・ガラスの構造を調べることができます。また、中性子を透過させ、レントゲンのように試料の内部を透視することもできます。この実験手法はイメージングと呼ばれています。

    X線や電子線でも中性子と似た実験を行うことができますが、以下のような特徴を活かすことによって、X線や電子線では得られない情報を中性子によって引き出すことができます。

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