AI時代の資本主義の哲学(稲葉振一郎)

  
「資本主義の哲学」を考える際に我々は、まずは「資本主義の存在論」からよりも、「資本主義の概念分析」あるいは「資本主義の言語哲学」から入った方がよいだろう、ということです。もちろん私たちは「資本主義」という言葉、概念にだけ関心があるわけではなく、そのような言葉で指示されている現実そのものに対してこそ深刻な関心があります。しかしながら我々は「資本主義」という言葉、概念なしにはその言葉が指し示す現実について考えることはおそらく不可能なのです。

2 thoughts on “AI時代の資本主義の哲学(稲葉振一郎)

  1. shinichi Post author

    AI時代の資本主義の哲学

    講談社選書メチエ

    著:稲葉 振一郎

    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000366542

    対・社会主義/対・国家/対・前近代社会――
    対比するものや時代によって「資本主義」の意味は変わる。
    市場経済・企業組織の変容、中国の台頭。
    いま「資本主義」は、どんな現実をうつすのか?
    「市場」と「所有」のバランスにその本質を見出し、
    歴史と概念から付き合い方を考える、AI時代の「資本主義の哲学」。

    もちろん私たちは「資本主義」という言葉、概念にだけ関心があるわけではなく、そのような言葉で指示されている現実そのものに対してこそ深刻な関心があります。しかしながら我々は「資本主義」という言葉、概念なしにはその言葉が指し示す現実について考えることはおそらく不可能なのです。――「はじめに」より

     
    【目次】
    はじめに
    1 資本主義・対・社会主義
    2 資本主義とは何か
    3 仕組み
    4 核心
    5 AI時代の資本主義
        労働なき資本主義?
        監視資本主義
        ギグエコノミー
        AI化とバブル

    おわりに
    補論 資本主義と国家

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